だだもれ

2014年07月31日

7/30のこと。 会社休んで福島。給料なんてどうでもいいと思っていたが、こうなると高いことはありがたい。 金のことを気にせずにすむ。旗振り仕事なのも有利だ。遠隔でもかなりのことはできる。 コード書かないといけない仕事だったらこうは行かなかった。

弟の魚の摂取量が少ないのが気になる。オメガ3が足りない。 しかし、「根本的に魚をおいしいと思ったことがない」とか言う奴なので、 進んで食べてもらうのは難しい。 実は鰻の蒲焼だけは例外なのだが、今となっては あんなに糖質まみれな味付けのものはあまり歓迎できない。高いし。 米飯なしだと塩焼き系も食べにくい。 サンマの塩焼きは食べてくれるようなので、是非とも主力にしてほしいが。

毎日薬だと思って鯖缶を食べてくれればいいんだが、そうも行かない。 そういうわけで、ネイチャーメイドのサプリを送りつけておいた。

にしてもまあ、運動不足、メタボ、偏食、と本当どうしようもないなあ。 この機会に変わってもらうしかないんだが。

昼、弟の散歩につきあった。理由もなく1kmほど離れたミニストップまで歩く。 途中歩道橋を登るが、それが目当てだ。 今の弟にはその程度でもそれなりに運動になる。 何も買う気がなかったらしいが、カロリーゼロのゼリーをおごった。

夜も弟の散歩につきあった。田舎の真っ暗な道を、どんどん下っていく。 家は比較的高いところにあるので、海に向かう道を歩くとずっと下りだ。 しかし海まで行くのはかなり辛いらしく、途中急な坂を下り切ったところで 引き返した。帰りは登りになる。腕を振って息を切らしながら登っていた。 足にウェイトをつけてのことである。 抗癌剤で体力が落ちた弟には結構辛い運動になっているように見えた。 そして、少し安心した。弟には生き残る意思がある。正直そこが一番心配なのだ。 本人の心が折れてしまえば、支えるのは絶望的に難しくなる。

歩きながら、治療の方針についてどう思うか尋ねた。 「PETで光ってたら手術してもいいと納得できる。それまではしたくない」 とのこと。治療のロジックから言えばそれほど意味がある答えではないが、 納得があればそれでいいとも思える。 正直、糖尿と肥満を改善する時間が与えられる方がいいのか、 それとも可能な限り早く手術する方がいいのかは、私にはわからない。 別に助言をもらっている医者からは多少の経過観察は良いのではないかという 意見を頂いているが、主流派は違うことを言うだろう。

手術をせずに済むという可能性は極めて低いと見るべきだ。 だから、最短で手術が行われるという覚悟で、 それまでに極力糖尿と肥満を解消すべきなのである。 とは言え、すでにそれなりに取り組んでいるにも関わらず、 体重減少のペースは緩い。数日で見ると減っていないようにすら見える。 体脂肪率の減少も見えない。ここ1.5ヶ月にわたって HbA1cが横這いになっていることとも関係があるのだろう。 これ以上の改善を妨げている何かがあるのだ。 食事を観察していて、過剰に糖質を取っている感じはなかった。 アクエリアスゼロを一日1Lくらい飲んでいるとしても、 それによる糖質量は5g。しかも果糖だから、血糖に与える影響は大きくない。 唐揚げの衣などは気になるが、多く見積って10g程度だろう。 一食10g、一日50gの範囲には収まっているように見える。 とすれば、筋肉が足りないせいで血糖を消費できていないのが原因、 というのが一番ありそうなことである。 十分な時間があれば今のままでも徐々に改善するとは思うが、 時間がない以上積極的に筋肉を増やす方がいいだろう。

寝て起きて7/31。朝から車で柏のがんセンター。 比較的早い時間に外科に呼ばれたが、 いきなり「内科医から何て言われました?」と聞かれた。 何も、としか言いようがない。 「新たな所見があるのでちょっと待っててくれ」とのこと。 悪いニュースしか思い浮かばない。 24日にはCTを撮ったが、診察ではそれについての言及はなかった。 データが上がってくるのを待たずに診察したからだ。 内視鏡のデータしか見ないで診察していた。 おそらく、CTに何か写っていたのだろう。それが今日になって わかったものと思われた。そしてその予測は当たった。

肺動脈に血栓。午後になってから脚の超音波検査。 幸いにして脚に血栓は見つからず、肺動脈のみであるらしい。 ほとんどの血栓は脚でできて、何かの弾みに剥れて肺動脈で引っかかる。 そして血流を止めてしまって症状が出るのだが、 弟の場合自覚症状はない。指の酸素濃度にも問題はなかった。 しかし「本当に症状ないの?」と何度か聞かれるあたり、 CTでは結構派手に血栓が写っているのだろう。

血栓が発生するリスクは、動かないこと、糖尿、癌の存在、抗癌剤、というあたりだ。 動かないと血流が遅くなって固まりやすくなる。 糖尿だと血管が悪いので引っかかりやすい。 癌は血液を固める物質を出し、これを転移に利用したりもしている。 そのため癌があると血栓ができやすい。 そして抗癌剤で癌を殺すと、血液を固める物質が大量に漏れる。 さらに、どうもシスプラチンは副作用として血栓が出やすいようだ。 そういうわけで、血栓が起きやすい条件を見事なまでに満たしている。 それだけハイリスクなのであれば事前に言っておいて欲しかった。 そうすれば抗癌剤の副作用でしんどくても、 寝っ転がりっぱなしな生活はしなかっただろう。 あまり頻度が高いことではなく、医者も失念していたものと思われる。

残念ながら循環器の医者は金曜しかいないらしく、 診察は明日。外科によれば、これをある程度溶かさないと 怖くて手術はできないそうだ。 PETが終わるまで待ってくれと言う手間は省けたが、 危険は増しているわけでうれしくない。 血栓はそれ単体で人を殺し得る。心臓に血流が行かなくなって死ぬこともあるし、 血栓が脳に飛べばヤバい。 ともかくも、明日から血栓の治療が始まるわけだ。 おそらくはヘパリンを注射、ワルファリンを内服、という感じになるのだろう。 しばらく納豆が食べられない体になる。 ワルファリンの内服は最低半年だそうだ。

こんな状態なので、ひつじことオタマとシノンはひつじこ実家。 土曜まで滞在するとのこと。私が家にほとんどいられないので、 実家にいる方が楽だし楽しい。

何か疲れている気がする。慢性的に眠い。 実家でアイスを食べたせいかな。癌になる前に買った奴が ずっと残っていたのだ。すでに冷凍庫臭くなっており、あまりおいしくなかった。 ひつじこが食べたがっていたラムレーズンは今度買ってやろう。 あれを残しておくことはない。

会社で仕事。といっても、他人を働かせるだけで、私は何もしてないに等しい。

2014年07月28日

弟のHbA1cが6.7。1.5ヶ月の間改善が見られない。実に良くない。 体重が減れば勝手に下がると思っていたが、そんなに甘いものではないようだ。

血糖値が高いのは何故か。まず糖が入ってくれば上がる。 次に、この糖を使うか捨てなければ下がらない。 最後に、肝臓や腎臓が糖を作れば上がる。 この3つを検証すれば良い。

糖が入ってくるのを防ぐには、食べないのが最も良い。 すでに糖質制限はそこそこやっているはずだが、 全く血糖値を下げる要素がなければ、糖が全て血管に入り、 血糖値は1gあたり5上がる。 一食あたり仮に30gとすれば、150程度の上昇となる。 十分に下がった後の値が90であれば240だ。 これを改善するには、糖質制限の強度を上げるしかない。 もっと減らせということだ。 しかし現実には難しい。調味料、衣、とろみ、 といったものまで手をつけなければ改善はできない。 しかし、とろみは元来不要だし、揚げ物をやめれば衣の問題はなくなる。 調味料については惣菜を買わず全部自分で作れば砂糖を使わないので解決する。 やってできないことはない。ただ、料理法を変えねばならないし、 加工食品に頼れなくなるので手間もかかる。

糖を使うか捨てれば、血糖値は下がる。 まずSGLT2阻害薬がある。130を越えた分は捨ててくれるので、 130を越える時間は短くなる。これは有効なので今後も続けるが、 130を越えている段階ですでにして負けていると言えなくもない。 つまり理想的にはSGLT2阻害薬を飲んでもなお尿に糖が出てこない くらいになるべきなのである。 あとは糖の利用で、これはインスリンが出て効いていれば脂肪に変換される。 インスリンが出なければ使われないし、インスリンが出ていても効かなければ 使われない。さらに、インスリンが出て効いていても、使う組織が少なければ 減りは悪い。弟の場合この3つが全て起こっていると考えられる。 まず膵臓が壊れてインスリンが出にくくなっている。 そして、体中の脂肪細胞が大きくなっており、 インスリンが効きにくくなっている。 さらに、筋肉が少ないために、そもそもあまり使えない。 膵臓を回復させることはおそらく無理なのであきらめるとして、 残る方策は、脂肪を減らすことと、筋肉を増やすことだ。 脂肪を減らせばインスリンが効きやすくなる。 筋肉が増えれば使う組織が増える。 この二つを同時に達成するには、負荷の高い運動をやればいい。 有酸素運動は有効だが、筋肉を増やす効果は薄い。 単なる筋トレには悪影響もあるが、今はそんなことを言っているヒマはないし、 なにせ運動不足なので単純に体を動かすことのプラスは大きい。

最後に糖新生だが、これは蛋白質と脂肪が多いほど大きくなる。 とりわけ蛋白質の寄与が大きい。減らそうと思えば蛋白質を制限することになる。 また、メトホルミンである程度は抑えられる。 下手に蛋白を制限すると筋肉が減る危険があるので、 少なくとも今は蛋白は十分に食べるべきだろう。 ただそれでも、一日体重1kgあたり2g程度に抑えるべきではある。 弟の理想体重を60kgと仮定すれば120gだ。肉600g程度となる。 もしそれ以上食べているなら抑えてもいいだろう。

以上から、運動が最も良いということになる。 寝転がっている時間が長いせいで使われず固まっている 筋肉も多く血行も悪いわけだが、これが改善するだろう。

この2ヶ月で体重はだいたい10kg落ちた。 しかし、依然として体脂肪率は25%もあり、まだまだ肥満である。 脂肪量は17kgだ。 体脂肪率15%を目指すのであれば、脂肪量を9kgまで減らさねばならない。 あと8kgだ。1日100gづつ減量すれば3ヶ月で到達するが、 そんなに時間はない。

弟はスイミングスクールに通う覚悟を固めたようだ。 思ったよりずっと動きが早くて安心している。 問題はちゃんと入会して毎回行けるかだ。

オタマは大きくなったなあ。幼児と児童の境目はよくわからないが、 「なんでもできる感」で分けるなら、なるほど児童か。

31日はがんセンターで、外科医の診察。 当然「じゃあ手術ね」と言われるわけだが、 問題はそれでいいのかどうかだ。

手術をすること自体は避け難いところまで来ていることを認めよう。 せずに癌が自然縮退することを期待する気持ちは当然あるが、 そうなったらいいな、という程度のことであって、それを前提にしてはいけない。 では、手術はいつするのがいいのか。 また、するとして、どのようなやり方が良いのか。

まず時期だが、癌が悪くならないならば遅ければ遅いほど良い。 糖尿を軽減できるだけの時間が持てる。 入院中に入れるインスリンが減るし、合併症も減る。 肥満も軽減して手術の難度が下がり、筋肉もつけば体力も改善する。 手術後一週間経ったら有酸素運動をさせる、という病院もあるようだが、 弟にその気合があるかどうかはわからないので、 体力はあればあるほど良い。 そもそも、まともに食える時期が長い方がいいに決まっているのであって、 「悪化さえしないなら」先延ばしにしたいのは当然のことだ。

問題は手術を先延ばしにすることの害だ。 当然「いつ転移するかわからない」がその害で、 そりゃそうだよね、という話になる。 癌は大きくないと転移しないと言われている時期もあったようだが、 すでに一旦大きくなっているのだから今いかに減っていても 転移するだけの進化をしていると見るべきである。 もちろん、すでにして転移がゴロゴロしている可能性もあって、 そうだと手術は無駄どころかマイナスになるのだが、 医者の判断ではその場合は手術しようがすまいが死ぬのである。 延命はハナッから眼中にないだろう。 完治以外は1年生きようが2年生きようが同じで、 QOLも度外視、と考えると、 「拡大しない範囲で糖尿や肥満の改善を待つ方が最終的な 生存率が上がる」と単純に言えない限り、延期が支持されることはない。

現段階での予測再発率が十分に高ければ、手術は完全に賭けになる。 「やってもたぶん死ぬが、やらないと確実に死ぬ」という どうしようもない状態だ。本当にステージ4であれば、 治る率は20%もない。これがエビデンスというものだ。 そうすると、ケトン食で行くぜ的なことは言いたくなる。

「腫瘍マーカーが上がって来るか、内視鏡及びCTで拡大傾向が見えたら手術します」 と言って経過観察しつつ、 全力で糖尿と肥満をつぶすべく努力する、という展開を望みたい。 しかし、上がってきてから予約して手術はさらに二ヶ月後、 みたいなことを言われてしまうと、さすがに不安になる。 これに関しては、そう言われても「二ヶ月後でいい」 と言えるかどうかを本人と両親に問い正しておく必要がある。 「予約しておいて拡大傾向がなかったらキャンセル、 即座にまた予約」というマネができるならなんぼかマシになるが。 実際問題それくらい手術の存在感が大きい状態で生活した方が 運動や生活改善にも気合いが入る、ということはありそうな気がする。

2014年07月27日

今更だが、ウェルシュ菌のことを詳しく知った。 酸素がない所で増え、煮ても死滅せず、毒を出す。 分裂温度は12-50度で、最適温度が43-47度。この温度では10分で倍になるため、 320分あれば40億倍になりうる。 煮物を作って次の日まで放置、が危険なわけだ。 理想的な対処は、作ったらさっさと小分けして冷蔵冷凍すること。 しかしそんな面倒くさいことをしないのであれば、 食べる前に煮直すことでおおよそ防げる。 感染にはかなりの数が必要であり、 煮れば大半は殺せるし、増殖中に作った毒も加熱で壊せる。 煮直す際には、全体がグツグツ言うまでやった方がいい。

もっとも、実際にはそんなに危険度は高くない。 まず症状自体がそう重くない。次に、 家庭用の鍋のサイズだとすぐ冷めてしまうため、 一番増える温度でいる時間が短い。 うちの場合鍋がデカいので起きやすいはずなのだが、 今のところそれらしき食中毒が出たことはない。 密閉に近い状態を保って、十分に加熱した状態でしか 放置しないからだろう。隙間のある鍋で、 食べた後加熱せずに次の朝まで放置、 みたいなマネはしない。 また、普通のカレーのように粘度が高いものはうちでは 作らないので、酸素が溶け込みやすくウェルシュ菌に不利、 というのもあるだろう。

まあ、食べる前の再加熱は強めに、というくらいかな。

ウェルシュ菌の分裂速度は、30度では30分程度であるようだ。 21時から朝10時まで30度に保たれた場合、 13時間、26世代だから、1個が6500万個になる。十分に危険域だ。 つまり夏場は結構気を使わないとマズい。 沸騰させた後保温箱に入れれば分裂できる温度になる時間は減るが、 最も分裂が速い温度に長く留まる危険がある。 なお、25度では90分程度となり、13時間で9世代。 これくらいになるとかなり危険度は下がる。 夏場以外は気にする必要はないだろう。 沸騰させて密閉状態にしておけば他の菌が増えることはないのだから。

2014年07月25日

会社を2.5日休んで福島に行ってきた。 帰りは弟のがんセンター診察に便乗。 ひつじこは子供二人で松戸に寄ってから帰ってきた。

弟の癌は縮小していなかった。3回目の抗癌剤は効いていないということになる。 もう少し待ったら減るのかもしれない、などと甘いことを考えると 罠にはまる。効かなかったものとして考えるべきだ。 31日には外科を診察する。内科医からは「これで私は終わり」と言われた。 8/4にはPETの予約を入れてあるが、おそらく外科医は無意味だと断じるだろう。

手術はあるものとして考えるべきだろう。 PETはやるだろうし、結果次第では路線変更がないとは言えないが、 甘い期待をしているといざという時に対応できず判断が曇る。

腫瘍マーカーは2つしか検査されていなかった。 以前高値を示したcyfraは入っていない。CEAとCA19/9だけで、 前者は25から10と改善し、後者は0.6のまま変化なしとなった。 CEAの値だけ見れば抗癌剤は効いているはずだが、 判定は内視鏡で下されている。 そして判定によって治療方針が変化しないので、 実のところ判定そのものに意味がない 手術のための下調べということだろう。現状どこに腫瘍がどんな形であるかを 外科医に知らせるための検査、ということかもしれない。

前回測定から一月近く経つが、HbA1cは測定なし。 あれは結構励みになるのだが、不要と判断されたようだ。 確かに6.8まで下がれば手術に支障はないという話だった。 多少血糖が上がってもインスリンで下げればいいという世界観で動いている。

2014年07月20日

PCでnasneを操作するソフトの体験版を使ってみている。 PowerDVDのUIのひどさから解放され、 何故かしょっちゅう使えなくなるchan-toruの不安定さからも解放される はずなのだが、残念ながら問題がある。遅いのだ。 再生開始が遅く、再生そのものも怪しい。そしてそれ以上にUIがきつい。 このソニー独自と思われるUIツールキットが遅いんだろうか。 PS3のトルネはあれだけ快適なんだから、同じように作ればいいだろう。 なぜそれができないのか。いっそ全部DirectXの上で作っちゃえばいいのに。

もっとも、UIの類を全部DirectXで作る場合にはカーソルの問題があるんだがな。 描画投入してから実際に画面に出るまで何ミリ秒かかるかは 処理によってもドライバによっても機械によっても違う。 ここが遅れると、カーソルと画面がズレて恐ろしく不快な代物ができる。 カーソルを自前で描けばカーソル位置と描画がズレるのは解決するが、 今度はカーソルの絵が操作についてこなくなる。 たぶん、毎フレームGPUの終了待ちをするなり、 ダミーのリソース読み込みを入れて同期を取るなりして 極力遅れないようにしないとダメなんだろう。 やったことはないが。

あと、起動も遅い。今時、この時間は待てないと思うぞ。 そして、再生に失敗するのを繰り返して落ちたこともある。

PCを更新したくなるが、これ、それくらいじゃどうにもならんよなあ。 ボタン押して1秒以上反応しない、みたいなのは倍速になって0.5秒に なっても変わらず不快なままだ。

ソフトウェアにおいて速度は衛生要因なんだよ。すごく速くてもうれしくないが、 一定以上遅いと致命傷になる。

しかし15秒送りボタンとか、複数nasneを一緒に扱えるとか、 文字列検索できるとか、機能的には便利すぎる。 これだけのものを作れて、なぜ速度に気を使わない。 まあ1GHzちょいのCPUを使ってるのが悪いって話かもしれんが、 一応ターボブーストで1.6GHzくらいまで上がるわけで、 そう悪くはないはずなのだが。

などと偉そうなことを言っておいてなんだが、さて自分でこの手のものを 高速に作れるのかと問われると、正直わからんな。 一回やってみればいいんだろうが、 今は自分でコードを書いている場合ではない。 いや、本当なら昨日今日、そして明日くらいは必死こいて コードを書かないといけない理由があったのだが。 つうか今からやるべきなんだろうな。

チャイルドシート、法律にはあっさりしか書いてなくて、 「幼児は適切な器具を使え、幼児の定義は5歳まで」 くらいしか確定情報がない。免除されるケースとかは 運用側で決めてるみたいだ。 とりあえず、「つけると定員乗れない」は免除されると考えて良さそう。 「十分デカい」と言えるのは140cmからみたいだ。 福島に行った場合、帰りは 弟のがんセンター診察に便乗したいわけだが、 合計が7人になる。定員ピッタリだ。 チャイルドシートを使うと乗れない。

「原始人食が病気を治す」。遺伝子的に無理のないものを食え、 という原則は正しい。しかしそれがどんな食べ物かは簡単にはわからない。 さらに、名前が同じであっても、それが昔と今で同じものかもわからない。 さらに重要なのは、体に良いとか悪いとか言う時の度合である。 「砂糖は体に悪い」と言う時、それがどれくらい悪いのかが問題だ。 体に悪い要素を全て取り除くことはできないのだから、 影響の大きなものから順に取り除く必要がある。 糖質制限派は糖質の影響を高く見積った一派だ。 脂肪の種類や塩分、繊維などはそれよりも影響が低いと見ている。 だから糖質を削ることを優先しているわけだが、 脂肪が何でもいいとか、塩は多くてもいいとか、繊維はなくてもいい、 などと言っているわけではない。 著者は糖質制限をこれらの理由で攻撃しているが、わざとであれば悪質だし、 無自覚であれば科学的ではない。

糖質の影響を大とすることには妥当と思える理由がある。 まず、摂取量が多い。多いものほど生体への影響は大きく、 削った時の影響も大きい。糖質が悪い効果を持つならば、 それを過剰摂取した時の悪影響は大きかろう。 発癌物質の影響を大とした時のことを考えてみればわかる。 ハムやソーセージが体に悪いとしても、普通は大した量は食べない。 人によってはほとんど食べない。 だから、そもそも影響は小さかろうし、削ってもさしたる効果はない。 次に、範囲が大きい。糖質は澱粉だろうが砂糖だろうが、最後はブドウ糖である。 これらをひっくるめて糖質と呼んでもいいのはそのためだ。 そのため、扱いが簡単である。 一方、発癌物質にはあまたの種類があり、うち一種類を削っても 効果は高が知れている。そして全てを削るのは不可能だ。

以上の理由から、もし糖質が体に悪いのであれば、それを削ることは 効率が良い健康増進手段となる。 では、糖質の次に疑うべきは何か。当然蛋白質か脂質だろう。 なにせ量が多い。

蛋白質は糖質のように削ればいいというわけには行かない。 蛋白質が生命維持に必須であることは明らかだし、 必須アミノ酸は食べねばならない。 食べすぎにどの程度の害があるか、種類によっては害があるのかないのか、 といったことが問題になる。 しかし、必要量は体重1kgあたり1g程度と良く知られていて、 実際に食える量から言っても、それほど食べすぎることはできない。 60kgの人間が120gの蛋白質を食べるには、肉を600g食べる必要がある。 これはすでにして結構きついのだが、この程度では害があるほど過剰とは言えない。 その倍食べることは普通はできないので、つまり過剰にはまずならない。 やってみればわかるが、蛋白はそんなに食えないのだ。 また蛋白の種類は問題になるが、糖質を削っている場合、 それほど偏ったアミノ酸組成のものは入ってこない。 穀物や豆のアミノ酸組成は人体とはかなり違っているが、 それらは澱粉の塊であり、おおよそ蛋白源は動物となる。 当然アミノ酸組成は人体に近く、問題は起こらない。 つまり、たぶん蛋白質はあまり気にするに及ばない。 例外はピーナッツくらいだろう。たぶん食べすぎない方がいい。

次は脂質だ。これも必須アミノ酸のように必須脂肪酸があるので 食べないという選択はない。問題は量と種類だ。 まず脂質の食べ過ぎが体に悪いかどうかだが、 これもそもそも食べ過ぎるのは相当難しい。 やってみればわかる。一日2000kcal食う人が半分を脂肪から取るとすれば、 1000kcalでだいたい110gだ。これを3食に分けて食えば37gになる。 結構多い。大匙2杯半の油を使った炒め物を想像してもいいし、 そこそこ脂身がある肉を200g食うことを想像してもいい。 3食それをやれるかという話だ。 次に問題になるのが種類で、これについては議論の余地がある。 飽和脂肪酸が悪いか良いかは結着したとは言えない話題だが、 しかし、リノール酸とトランス脂肪酸はヤバそうな雰囲気であり、 何で揚げてるかわからない揚げ物、 リノール酸主体の植物油、マーガリンを避けておくのは 悪いことではないように思える。外食や惣菜に頼っている場合 揚げ物を避けるのは困難だが、糖質をある程度削っていれば、 当然衣のある揚げ物もそれほどは食べないはずで、 その程度の量ならまあいいかとは言える。

あとは塩と繊維くらいか。労力に見合う改善効果が出るとすれば、 このへんまでだろう。サポニンがどうだレクチンがどうだグルテンがどうだと 個別の物質を挙げてどうこうするのはとにかく効率が悪い。 影響の大きな要素を考えることと、食材の種類を増やして危険を分散することの 二点を原則として据えれば、それ以上は割に合わないのではないかと思う。 野菜を有機栽培にしたり、魚を天然物にしたりするのは、 健康のためというよりは、味のためであるべきだ。 キリがない。

なお、食材を分散するという観点からは、今やっている豆乳実験はアウトにも 程がある。一日の摂取カロリーの1/4近くを豆乳から取ろうというのだから、 それはアウトだ。まあやるけど。一ヶ月程度なら問題なかろ。 なお、米や小麦を大量に食う、「主食」というスタイルは 分散の原則から言ってアウトだと思う。

今の課題は脂質。いかにしてオメガ3を楽に取るか。 魚を食えということなんだが、楽に調理でき、保存が効き、 飽きが来ない魚というのはあまりない。 肉の便利さは、いろんな料理に使えることだ。切り方も自由が効くし、 味付けの自由もあるし、加熱方法にも自由がある。 魚はとにかく酸化に弱く、保存が困難だし、炒めや焼きに制限がある。 煮れば酸化はおだやかになるが、それでもすぐに食べ切らないとマズくなる。 味噌汁に魚を入れた場合、暖め直して食べるのは論外なのだ。 とん汁の便利さはそこにある。 また、大抵は脂肪の含有量が少なく、うまく加熱しないとパサパサになりやすい。 脂の乗った魚はうまいが、今度は酸化に弱くなる。

鮭の切り身、サーモンの腹身、ボイル済みベビーほたて、サンマ、タコの頭、 あたりが今うちにある魚介類だ。焼けば食えるし汁にも入れられる鮭の切り身、 汁物に入れてオメガ3脂を増強し、若干のダシも加える腹身、 手軽に食え、汁に入れればダシにもなるホタテ、焼き魚欲を満たすサンマ、 刺身でもニンニクと炒めてもおいしいタコ。 いずれも便利でおいしいが、便利さにおいては豚ロースには及ばない。 豚ロースなら、ゆでてそのまま食べも、薄切りを焼いても、野菜と炒めても、 煮込みに入れてもいい。多少加熱が過ぎても、 調理後時間が経っても、食べる気が失せるレベルには味は落ちない。

サラダにはエゴマ油をかけているが、こいつはとにかくすぐ酸化する。 味噌汁に後から入れて食うくらいならアリだが、そういう 「なんか無理した食い方」は正直したくない。 オリーブオイルをかけて完成する料理はあるが、それとは話が違う。 結局のところ、オメガ3を植物からとるとすればクルミくらいだろう。 亜麻の種やエゴマの種をボリボリ食えるなら アリだろうが、とにかく売ってないし、売っていても高い。 亜麻の種は1kgで6000円くらいする。単なるゴマなら10分の1の値段だ。 よく買うナッツで最も高いピスタチオのキロ3000円の、さらに倍である。 粉末はもう少し安いが、どう考えても保存が不利だ。

奥の部屋には元々ぶら下げる蛍光灯照明がついていたのだが、 ちょっと手を上げるとぶつかって邪魔だし、 そんなに明るくする必要もなかったので、 かなり暗いLED電球一個にかえている。 しかし最近はそこでオタマが絵を描くようになったので、 演色性が低すぎて良くない。紫が黒く見える。 そこで、演色性の良いものに替えてみることにした。 どれくらいマシな色になるのか、ちょっと楽しみ。

いつも見ている小児科医のブログがあるのだが、 鍼灸行ってたり、明らかに太ってるっぽくて膝を痛めてたりして、 ちょっとどうかなと思う。勝手な話だが、 率先して自分で健康になる方法を人体実験し、 実際に健康であるような医者がいい。 睡眠時間が足りないことによる不健康は仕方ないが、 太るのはダメじゃないかなあ。 もちろん太っていてもいい医者はいるのだが。

大豆油のオメガ6:3比は10:1だ。豚脂肪の20:1に比べればマシなので、 豚や牛ばかり食べているならその大豆を加えることで比を改善できる。 しかし、固形の大豆でなく、液体の大豆油を食べるくらいなら、 キャノーラ油にすべきだ。2.5:1の比であり、はるかに良い。 短時間の炒めに使うくらいの加熱には耐える。

それにしても迷う。 液体の油としては何を使うのが良いのか。 キャノーラ油はオメガ3を多量に含むが、酸化に若干弱く、 オメガ3の倍量のオメガ6を含む。 オリーブオイルは酸化に強くオメガ6をあまり含まないが、オメガ3も含まない。 ココナッツオイルは酸化に強くオメガ6をあまり含まないが、オメガ3も含まないし、 発煙しやすく炒めがやりにくい。 オメガ3と6のバランスを取ると良く言うが、それが差なのか比なのかがわからない。 比なのであれば、キャノーラ油を極力使うことで比を改善できる。 差なのであればキャノーラ油では差が開くばかりなので、オリーブやココナッツの 方が良い。化学反応はおおよそ比で決まるから、たぶん比だろうな。 とするとキャノーラをもっと使うべきなのか。 オリーブオイル12本買った後で言うことではないが。 しかし、工業生産のキャノーラはイマイチ信用できんところもある。 ハイオレインなのかそうでないのかが書かれていないのでリノレン酸が 本当に入っているかがわからないし、 溶剤抽出と加熱の過程でトランス化する程度もわからない。

「ココナッツオイル健康法」を読み終えた。そこら中胡散臭いわけだが、 中鎖脂肪酸が蓄積されないという話は他の所でも見たし、 害があるという話も聞かない。話に乗りたくなってくる。 中鎖脂肪酸が細菌の細胞膜に入りこんで増殖を抑えるという話も、 それが本当なら有益な菌まで殺すはずで胡散臭い限りなのだが、 結構広い範囲で何千年も食ってきたことを考えると、たぶん大丈夫だろう。 オメガ3をキャノーラ油から取るのは 不安が大きいのでオメガ3は魚に任せるとすれば、 問題は用途が競合するオリーブオイルとの選択だが、 そこは味で決めればいいか。オリーブの香りがプラスになるならオリーブを使えば良く、 邪魔になる時や大差ない時にはココナッツを使えばいい。

固まりやすく使いにくい点は、口が広い瓶に移して匙を使うことでおおよそ解決する。 何か用意するとしよう。 あとは、炒めに使う際にとえぐみだか渋みだかの不快な感触がかすかに出るのだが、 これはおそらく加熱が過ぎたせいだろう。 中華鍋やフライパンでの開放条件下の炒めではどうしても余熱で加熱しすぎてしまう。 ジオやビタで蓋付きで余熱すれば100度を大きく越える温度にはならないままで 余熱できるわけで、その方が良かろう。

テトリス本の順位がまだ上がってる。このまま推移すれば増刷できそう。 誰だかが言ってた仮説「1万位以内なら日に10冊くらいは売れてる」 が正しく、また、アマゾンの売上は本屋の10分の1程度という話が正しいなら、 毎日100冊売れてることになる。1ヶ月で3000部売れる計算だ。 いや、それはないわ。もしそうならもう増刷されてるはずだし。 前回の増刷の知らせが5/21だから、もう2ヶ月経っている。 でももう一回は期待できそう。前の本は1年後に1.5万くらいだったので、 もし増刷がかかればそれに近い売れ方ということになる。 でも出版社的には単価が安いのであんまりおいしくない。 前の本より長く売れてくれることを祈ろう。 でもそんなことより次を書きたい。

なんぼかプログラム書いたが、これを完成させるのはちょっと骨だな。 もうちょい妄想が必要だ。もっと動きをイメージしてからじゃないと書けない。 帰って寝よう。もう4時だ。

2014年07月15日

テトリス本を書いている最中は、10万冊売れるくらい画期的だと思う日もあれば、 3000冊行かずに爆死すると思う日もあった。 平均すれば前の本の評判もあって1万くらいは売れるだろうと思っていたが、 時間が経つにつれて1万が実は相当な数字であることが実感されてきて、 どんどん気弱になっていった。 実際1万を超えるのに8ヶ月もかかっており、 当初設定した基準に照らせば失敗と言っていい。 だからこそ次の本をさっさと出したいわけなのだが、現状とても無理だ。 プログラムを書いていると、そっちが気になって仕方ない。

今していないことがしたくなる、というだけのことだな。

さてシノンといえばSAOだ。見たいんだが、この余裕のなさはどうしたものか。

テトリス本が紹介されているブログ記事を見つけて、それ自体はうれしいのだが、 てっきり読んだ感想が書かれていると思ったら全然なくて驚いた。 前置きが終わったと思ったら記事自体が終わった感じ。 一体何がしたくてこの本を紹介してくれたのだろう。 何を伝えたかったのだろう。 そもそも読んでもらえたのだろうか。

いや、正直に言えば、うれしくはないな。助かるし、都合はいいが、うれしくない。 まだ「読むに堪えなかった」と書かれる方がいい。 実際そう書いているブログがあるのだが、 どのへんがダメだったのかがすごく気になる。 他の本の感想を見るにちゃんとプログラマっぽいので 単にレベルが低すぎただけなんだろうなとは思うが。

誕生日につき、37歳となった。 結婚してからというものひつじこが毎年祝ってくれるわけだが、 今年はオタマも祝ってくれた。ケーキでテンションが上がる。

幼稚園の面談。オタマが離れなかったので、シノン込みの4人で先生のお話を聞いた。 一人の世界に入っている事が多いが、それは欠点とは言えない、との事。 そう思う。これからいろいろと大変だろうが。 そして、絵はすごく上手で、自分のことも良く出来るそうだ。 うちでは座らせて食事をさせるとか、箸を正しく持たせるとか、 そういうことをあまりやらせてないので不安ではあったのだが、 どこもそんなもんらしい。他と同じなら安心、というわけでもないが。

癌で参考になる論文。 切れないレベルにデカくなった食道癌に対して抗癌剤と放射線を使った際に、 どれくらい効いたか、そして効いた人と効かない人で余命がどう違ったか、 という話。手術で切った所を顕微鏡で見ても癌が見つからなかった人は、 75%が5年生きている。顕微鏡で見れば癌が残っている、 というレベルの人は生存率が40%まで落ちる。 そしてそういう人の方が当然ずっと多い。 そして、ロクに小さくならなかった人は2年以内に全員死亡。 ここからわかることは、抗癌剤や放射線が効くほど癌が大きくなる力が弱い、 ということだ。 ただし、小さくなっても癌が結構いたりするし、 逆に小さくなっていなくても癌が死滅していたりする。 傾向としては小さくなるほど生存率が高い、というだけだ。 また、そこそこ効いた例で手術で食道をごっそり切っても、 結構死ぬ。一旦デカくなると周囲に散るので切ってもダメだということだろう。 それともう一つ、手術を拒否した人でも5年生きる人がたまにいる。 その生きた人が、内視鏡やCTで見て小さくなった人かどうかを知りたいのだが、 論文には書かれていない。手術をしていないので顕微鏡での観察ができず、 判定がされていないわけだ。 内視鏡のついでに組織をちょっと取ってきて顕微鏡で見る、 ということもできるが、表面にいなくても中の方にいたりするので それほど当てにならないようである。 著者はこの用途にPETが使えるかもしれないと述べている。 実際効果判定にPETを使うと良いという記述は他でも見た。 がんセンター的には「PETで見ないとわからない程度の効き方では 効かないとみなしても変わらない」ということなのでPETはやらないのだが。

ところで、この論文は、扁平上皮癌でかつ放射線込みでの結果である。 弟は、抗癌剤の効きが悪い腺癌で、しかも放射線なしだ。 腺癌を抗癌剤だけで激しく縮小できることは滅多にない。 弟が結構稀な例であることはたぶん間違いない。

2014年07月14日

手の病院。29入院、30手術、31退院、で予約。 弟関連で何かあればキャンセルするが、何もなければこの日程で片づける。 29は入院してもすることはないので、たぶん外泊許可取って30の朝までに 戻ってくる感じになると思う。29の午後は普通に働くんだろう。 仕事が多い。ヤバい。

今回の仕事では、私はプログラムを書かないことにしている。 しかし、誰がやっても訓練にならない単純作業か、 特定の需要に特化して再利用できないコードは例外だ。 誰もやりたがらず、誰も鍛えられない仕事を私がやる。

人が少ない平日にキャラクターストリート行けるかなあ。

オタマが忘れものをしないように私がチェックしないといけないのだが、 私の忘れっぽさは半端ないのであまり期待できない。 今日もオタマが上履きを忘れ、私はチェックすること自体を忘れ、 結果後から自転車で届ける羽目になった。

私の両親に子供に気に入られる要素があるとは思えんのだが、 どうやらオタマは気に入ってくれたようだ。 弟の治療が一段落したら福島に何日か滞在したいものだが、 夏休み中に一段落するとも思えんよなあ。

2014年07月13日

昼ごろ急に思い立って、私の両親に会いに行くことになった。 弟が入院している間は元々祖母が住んでいた田端の家に滞在しており、 そこから毎日がんセンターに見舞いに行っている。 福島まで行かずとも会えるわけだ。

元々はがんセンターのある柏まで行くつもりだったが、 今日は見舞を早く切り上げて田端に戻ってくるとのことで 田端へ行くことにした。がんセンターは子供お断わりって書いてあったし、 柏まで行くのは結構遠いので、それで良かったと思う。 柏の葉キャンパス駅のららぽーとには子供が遊べる場所もあるらしいが、 日曜は人多すぎて辛いだろう。

両親が田端まで戻ってくる間、東京駅地下のキャラクターストリートを見て回る。 いろいろあって楽しいのだが、なにせ人が多い。オタマは人が多いのは嫌いなのだ。 人が少ない時にまた行こう。 もっと奥まで行けばレゴとかあったらしいし。

田端ではオタマはずいぶんと楽しく遊んだ。 おもちゃらしいおもちゃもないし、 私の両親は滅多に会わないわけで、 オタマ的にはそんなに面白い相手でもなさそうな気もするのだが、 どうやら楽しかったようで良かった。 つうか、うちの親もジジババになったということに慣れてきたようだな。

つっても、私はすぐ寝てしまったので、 オタマが遊んでる所を半分も見てない。 ゆうべは3時まで働いていたので睡眠が足りてない。 朝は遅くて助かったが、それでも8時半だからな。

夕御飯は、隣のビルの中華料理屋から出前。味濃いなあ。 もう普通の外食はしんどいなあと思う。

帰りは父が家まで車で送ってくれた。疲れた状態で電車はしんどいので ありがたい。

ミューズリも所詮糖質か。血糖上がるなあ。 そして、食べるとさらに食べたくなる。 100gくらい食べて腹がふくれても、脳はまだ欲しがる。

朝、癌保険の人が説明に来たが、数分で帰った。 説明の必要がないことがすぐにわかったようだ。 つうか、この保険いらん気がするなあ。

20年ぶりくらいにトトロ見た気がする。背景が綺麗すぎる。 親父の声は結構すぐ慣れた。

2014年07月12日

肉20kg、魚10kgを注文。魚増やさないと。 鮭の切り身はしょっぱかったら汁に入れるしかなくなるなあ。

久しぶりにプログラム書いてる。3時。まだ終わらん。

発泡スチロール箱にワセリンまみれになった服を入れて、 一晩ワセリンカット+過炭酸ナトリウムに漬け込み。その後洗濯機。 30Lの箱一杯なので、さすがに乾燥まで一気には行けない。 洗濯だけさせて、タオルのように干しやすいものだけ干し、 残りは乾燥。

2014年07月11日

弟の見舞。前回同様の副作用であれば、気軽な感じで終わるだろう。 点滴で身動きが取れず退屈だったりもして本人はそれなりに大変だが、 洗面器を抱えて夜通しうずくまる、みたいな話とは別次元だ。 本当に抗癌剤をやっているのか怪しくなるほどの軽さである。 問題は、それがたまたまなのか、 今やっていることが反映されているのかだ。 薬剤師が話のわかる人なのでそのへんの話をちらりとしたら、 「あるかもしれませんねー」みたいな感じ。 それ以上は言いようがないわな。 糖質制限+フォシーガ+ピシバニールで抗癌剤に臨む人なんて 滅多にいないし、比較試験もできないだろう。

抗癌剤の効果判定の日の血液検査では腫瘍マーカーも調べていたことが 今更わかった。何も説明しないのな。 で、高いのがCEAとCYFRA。CEAはとりわけ明らかで、 5以下が正常なのに35とかになっていた。一回目の効果判定の時の値で、 治療前はもっと高かっただろう。10あれば癌が濃厚、20あれば転移が濃厚、 と言われる指標であり、それが35以上あったわけである。 今は26程度に減っているが、それでも全然ダメだ。 激しく効いたとは言え、消失していれば5まで落ちるはずなのだから、 まだまだ癌細胞が残っているということになる。 こうなると原発巣以外にいっぱいいるんじゃないかという気がしてくるな。

CYFRAは肺癌で良く出るもので、こいつも高い。正常値2以下で、 一回目の判定では3.6もあった。 二回目の判定では1.4に落ちており、たぶん肺癌の勢いは相当に削がれている ものと思われる。この調子で是非とも消失して頂きたい。 一回上がったということは、これを見ていれば増大の具合が わかるということだ。安上がりで良い。

2014年07月10日

弟が抗癌剤3回目のために入院した。 明日は見舞。血液検査結果を全部コピーして持って帰ってこよう。

調べれば調べるほど気が滅入るな。 抗癌剤をやってる最中は、それが終わるまでは 考えなくても良かったので妙に楽観的だったが、あれは現実逃避だった。 抗癌剤は今回で終わりだろうし、24日には次の手を決めねばならない。 自分だったらどうするだろうかと思うが、 自分だったら生き残った後の生活の質が落ちたとしても 生存率が高い方を選ぶかなあという気はする。 しかし、手術を急いだ方が生存率が高いという保障もない。 あれほど侵襲が大きな手術であれば、ダメージはどうしても残る。 すでに転移巣があれば、それを利することになるだろう。 やはり、経過観察して少しでも増悪したら手術、 というのが妥当に思えるわけだが、 医者は「今すぐ切れ」と言うだろうなあきっと。

癌は発生後時間が経つほど新たな能力を獲得しやすい。 確かに小さくなりはしたが、それで時間が巻き戻ったわけではないのだ。 すでに転移能力を得ていれば、 放っておけばバリバリ転移していく可能性もある。 そのへんどうなんだろうか。

2014年07月07日

シノンの皮膚は見掛け上はだいぶ良くなってきていて、 ひつじこ実家にみんなで行く気になるくらいにはなった。 しかし、まだ見せ掛けだ。5日やそこらできちんとした修復が 済むはずがない。赤くないからわからんだけだ。 あと5日くらいはステロイドを継続して微細な炎症を叩くべきだし、 その後も一ヶ月くらいは保湿を続けて角質の修復をさせねばならない。 ただ、角質は一定以上乾かないと修復が進まないという話もあり、難しい。 保湿依存状態になるのも困る。 「脱保湿」を叫ぶ医師は正直トンデモに見えるわけだが、 理屈としてはその方が最終的に良い状態になることも考えられるわけで、 否定はできない。ただ、どちらがいいかわからないならば楽な方を 選ぶのが妥当なわけで、保湿をして炎症を抑える方が楽だ。 だからさしあたってはそうする。

今日は日帰りでひつじこ実家。 せっかく晴れたので掃除をする予定だったが、 オタマが行きたがったのである。当然掃除はしていない。

何年ぶりかわからんが、素麺を食べた。襲い来る眠気。 元々寝不足だったとは言え、トイレで寝るってのは相当だ。 ところで、糖質制限をしている人は、 「断ってみていかに糖質が体に悪いかよくわかった。たまに食べると体調がひどい」 みたいなことを嬉々として言うのだが、 それは微妙に間違っている。糖質を断つと、糖質への耐性が落ちるからだ。 普段から食べていた時は、そんなに体調が悪くならなかったはずである。 糖質への耐性は、酒と同じである。食べれば耐性はある程度上がり、 食べないでいると元に戻る。 食べないでいるとインスリンの出が遅くなり、 食後血糖はより高く、そしてその後の低血糖はよりひどくなる。 だから耐糖能検査は、前3日間毎日150g以上の糖質を食べねばならない ことになっているのである。食べないで検査すると糖尿病判定され てしまうからだ。

しかしだからといって、「糖質制限すると耐糖能が落ちて危険」 とまで言う気はない。元々糖をそんなに大量に食わなければどうということはないし、 どんどん耐糖能が落ちていく、ということにはおそらくならないからだ。

弟が絶食実験をしてくれて、いつも2000mg/dlの測定限界で固定されている尿糖 が1200まで落ちた。しかし、それでもゼロにはならない。 つまり糖新生で維持される空腹時血糖だけでも 捨てられるほど高いということだ。 だいたい130mg/dlを超えると捨てるので、それくらいまでは 上がっていることを意味する。空腹時血糖の正常値は110までだから、 まだまだ糖尿病だ。あとは念のため私も飲んで尿糖を測ってみるべきだな。 私の空腹時血糖はだいたい90くらいで、 絶食していれば尿糖はほぼ出ないはずである。 それでも出るようなら何か前提が違ってくる。

今日は七夕だが、結婚して子供がいなければ今日が七夕であることになど 気づかなかっただろう。

シノン病院。継続してロコイド+プロペトを80g出してもらう。 今回は追加でヒルドイドソフト軟膏を75g。 すでに全身の大半は湿疹が消えているが、 ロコイドは弱く大した副作用もないので、 目に見えない小さな炎症を残さず消すためにも もう数日続ける。手首には水疱がある箇所があるし、 下肢はまだ目で見てわかるくらい炎症がある。 背中の下の方にもコイン状の炎症が薄く残っている。 この背中のが消えるまでは全身ステロイドを続けるとしよう。 それが消えたら、全身は保湿のみにして、 ステロイドは局所化してもいい。 手首の水疱は別扱いだな。こいつが消えるまで全身ステロイドはさすがに過剰だ。 元々は掻き壊し傷で、本来なら湿潤療法で治すべきだったのだが、 軟膏とハイドロコロイドは相性が悪い。くっつかなくなるからだ。

それにしても、80gだとプラスチベースか何かを足して増量しないと10回分にならない。 もう20g増やしてもらえば良かった。 暴れるので私も裸になって、抱き抱えながら掌でベッタリ塗ることになる。 そうなると、掌と私の体につく分のロスがあるのだ。 これがおそらく2g分くらいになるのだろう。

癌治療が問題だ。弟は現状うまく行っているが、 元々5年生存率20%かそこらの状態であることは変わりない。 データがないのでわからないが、5年以内に再発する確率は 十分すぎるほど高い。死亡はほぼ再発によるものなので、再発率=死亡率、 と考えていい。つまり、ステージ3やら4やらになると、再発率が80から90%になる。 それはつまり、手術範囲外に転移が成立している可能性が80%から90%、 ということであり、手術が無駄に終わる確率がそれだけあるということである。 抗癌剤が効いてしばらくいい気になっていたが、 考えてみれば何一つ状況は改善していない。

手術範囲外に転移が成立しているとしても手術をすることに利点はあるか。 まずこれが一つ。その利点は手術の欠点を補うほど大きいか。 ただ、ゴールを完治とし、転移が残れば100%死ぬという仮定に立てば、 手術以外の選択肢はない。手術範囲外に転移はないかもしれないのだ。 なければ全て取れて完治する。3回目の抗癌剤をやっても高確率で 手術範囲内には癌細胞が残るわけだが、少なくとも手術によって これは除くことができる。 「転移があっても大きくならなければ死なず、 大きくならないようにすることが実際に可能」 となると話が180度変わるのだが、 その都合がいい仮説を採用するには癌治療の常識を否定せねばならない。 穏便にできるとすれば、「ちょっと保留」くらいだろう。 血糖と肥満を正常化させ、体力をつけ、 来るべき手術後の後遺症への準備をする間、手術を延期する、というわけだ。 抗癌剤なしで腫瘍を縮小させる実績でもできれば話が多少は変わってくるかもしれんが。

手術はダメージがでかい。その後の人生が辛い。 食道癌患者のブログや、患者への聞き取り調査をした論文を読んでいると その過酷さがよくわかる。そしてそれらの患者の大半は死んでいる。 2014年に更新されているブログなど数えるほどしかない。 それだけの代償を払って本当に生存率が上がるのならいいが、 手術によって取れなかった転移に対する抵抗力が落ちれば、 手術がマイナスの効果をもたらすということもありうる。 癌に対する抵抗力などというものが人体にあれば、の話だが。 この状況で、手術範囲外への転移がない、という確率は一体どれだけあるのか。

土日、秋葉原で代替療法の講演会が行われていたらしい。 いろんな人が出てきて講演する、 まあcedecみたいなもんだ。そこに弟が見てもらっている人も出てしゃべっていて、 動画が上がっていたので見た。糖質制限+SGLT2阻害薬の組み合せが 本当に癌に効くかは知らないし、そんなに単純とも思えないが、 少なくともそれで糖尿と動脈硬化とメタボは消える。 それらが消えれば有利にはなるだろう。 「治る」と言ってくれる人の言うことを信じたくなるが、 信じるのは駄目だ。考えねばならない。それが妥当かどうか、正しいかどうかを。

手術した場合、術後に糖質制限が可能かはかなり難しい問題になる。 入院中はまるで何も食えなくなるので、間違いなく輸液になり、 インスリンをつっこまれることになる。 3週間くらいはそんな期間が続くのだが、 それだけあると横にいる肺癌がデカくなりそうで怖い。 この2ヶ月、原発巣は激しく縮み、肺癌も少なくとも大きくなってはいない。 それが崩れるのはかなり怖い。 3回目の抗癌剤終わったら是非ともPETやってほしいよなあ。

2014年07月04日

SGLT2阻害薬を自費で買って飲む人達がいる。 糖尿病の予防になるという話で、実際なるだろう。 お値段は一日分205円で、手数料その他を入れると月8000円くらいにはなる。 さてその価値はあるか。考え方次第だ。 SGLT2阻害薬は、副作用リスクと金銭的コストを負う代わりに、 食生活を変えずに体を糖質制限に近い状態にする薬である。 ラーメンを食べても血糖が上がりにくくなるし、 そのカロリーの一部を捨てることができる。 食べる量が多いほど捨てる量も多く、 食べる量が少なければさほど捨てないのが便利だ。 一緒に糖尿病治療薬を飲んだりしない限りは低血糖も起こりにくいから、 少なくとも短期的な安全性に問題はない。

ただ、「食生活を変えずに糖質制限」と言うことには罠もある。 まず、その分多く食えば台無しになる。 さらに、捨てる量が多いほど尿の糖分が多くなり、 それが長期的には膀胱に悪さをする可能性も否定できないし、 栄養たっぷりの尿に細菌がはびこる危険も増す。 尿の量が増えるので脱水しやすくなる。 また、食後高血糖はそれほど改善しない、ということにも注意がいる。 弟の入院時の食後血糖値は、空腹時よりも50以上高くなっていた。 糖質制限をかなり厳密にやっているので食事あたり20g未満の 糖質だとすれば、確かにそれくらいにはなる。 糖尿病患者は糖質1gで血糖値が3上がるからだ。 つまり、弟を見る限りでは、SGLT2阻害薬は食後高血糖には大して効かない。 血液から尿に糖分を移すのには時間がかかるのだろう。 食後高血糖の持続時間は短くなるだろうが、最大血糖値は さして落ちないのである。ということは膵臓はインスリンを出そうとするわけで、 膵臓を休ませることはできないということである。

とすれば、この薬は糖質制限をしながら飲むのが正解なのではないのか。 食後高血糖とそれに伴うインスリン分泌は糖質制限でしか防げない。 その上で、それでも尿に糖が出ていく閾値を越えた分はSGLT2阻害薬で捨て、 食後高血糖を軽減、素早く解消させる。 また、糖尿病が長く続いた人であれば、 糖新生が激しくなっていたり、筋肉のブドウ糖使用能力が落ちていたりして 空腹時血糖がすでにして高いケースも多いので、 これをSGLT2阻害薬で捨ててもらう。 糖質制限をしていると蛋白質を食べすぎやすいが、 そこから発生する糖新生の悪影響を抑えることができる。 ケトン食をしているのに近い状態に持っていけるだろう。

また重要なこととして、尿に糖が出ていることは定期的に調べた方がいい。 出ていなければ飲む価値がない。あるかもしれない副作用とお金の分だけ損である。 逆にあまりにたくさん出ていれば、糖質を食べすぎている可能性がある。 糖質を確かに削っているはずなのであれば、蛋白質が多すぎる可能性がある。 食べる量を調整すべきだ。 理屈上、糖質制限を厳しくやっていて、インスリン抵抗性がないまともな体であれば、 SGLT2阻害薬ではほとんど糖を捨てなくなるだろう。 だから、捨てているということは、糖を食べているか、インスリン抵抗性があって ブドウ糖を燃やせない状態にあるかのどちらかということになる。 弟には是非とも24時間絶食してもらって、その状態の尿糖を測ってもらいたい。 それで糖新生でどれくらいブドウ糖を作っているかが推測できる。 あとは私が飲んだ時にどれくらい捨てるかを比べてみれば、 さらにいろいろわかるだろう。

若いほど癌の進行は速いのか。調べてもわからない。 ただ短い時間で癌化するほど体の状態が悪いわけで、 言うならば癌にとっての時間が加速した状態だ。 そりゃ速くもなるだろう。なので、とりあえずは体の状態を良くしないと いけないのは間違いない。それで減速できるかは できてしまった癌の性格次第なのでわからないが、 やらないよりはマシだ。 それで弟はまず糖質制限によって減量と糖尿の改善を 試みているわけである。 そして、減速したかどうかはわからないが、 この2ヶ月でバタバタと癌細胞が死んだのは確かだ。 抗癌剤のおかげと考えるのが普通だろうが、 癌に厳しい体内環境になったせいでバタバタ死んでいる、 という希望的観測もありうる。普通こんなに効かないからな。 しかも抗癌剤の量は普通より減らしており、 なおさら効くはずがないのである。

次の抗癌剤効果判定までに相当思考を練っとかないといかんなあ。 一度福島に行っておきたいところだが、シノンは皮膚、オタマは風邪、 みたいな状態で身動きが取れん。シノンだけでもどうにかせねば。

2014年07月03日

人の運命を変えてしまったなあ。重い。

人を動かして何かをしようとするのは、組織が成果を上げるためだ。 組織の構成員が幸せであることは、成果を上げるために 大抵はプラスになる。だから組織の構成員が不幸にならないように配慮し、 できるだけ幸せになるようにも配慮する。 しかし、それは目的ではなく手段であり、あくまでも目的は成果だ。 だから、ある個人の利害と、組織の利害が常に一致するとは限らない。 それを承知でやるのがマネジメントというもののはずで、 個人の都合を最優先して成果を軽視すれば、 それはマネジメントとして仕事を真面目にやっていないということになる。 もちろん、人間として邪悪であってはならないし、 誰にしゃべっても恥かしくない行いをしないといけない。 それはマネジメント以前に人間としての条件だし、 結局のところ邪悪で恥知らずな行動が成果につながるはずもない。 しかしそれは単なる条件であって、目的は成果だ。 業の深いことだが、成果を軽視することはなおさら大きな罪となる。 外から人材と資源を奪って組織を形成している以上、 組織の外に成果という形で還元する義務があるからだ。

自分が起こす変化がどういう反応をもたらすかは、ある程度は予測している。 ありうる事それぞれについて、好ましいか好ましくないかを評価して、 許容できないほど好ましくないなら、そうならないように手は打つ。 そして最も好ましい結末にできるだけ持っていくように努力する。

2014年07月02日

夜中シノンが掻きまくる。これは朝から皮膚科行ってステロイドもらおう。 その際本を見せて、「これで治るって聞いたのでこんな感じを想像してるけど、 おたくの治療方針はどう?」と聞こう。

手術延期したらどういう危険があるのか今度聞こう。 このままだと体重減らすの間に合わんしなあ。 つうか、先に肺やっちゃダメなのか?というのは気になる。 あと、小さくなったら切る範囲も小さくする、ということが乳癌では行われている。 再発率が変わらないというデータがあるのが大きいのだろうが、 他の癌ではどうなのか。再発率が上がるというデータがあるのか。 あるいは元々再発率が高すぎてそんなことを考える余裕がなく、 切れるだけ切れという話になっているのか。

シノン皮膚科。若い未熟っぽい医師だが、 要望を聞いてくれそうなのでまあいいかなという感じ。 患者の前で調べ物をすることを恥ずかしがらないのはいいと思う。 ロコイドとプロペトを1:1混合したものを80gもらってきた。 例の本では一回の使用量を24g(体表1m^3あたり30gで、シノンはおよそ0.4m^3。12g。 保湿剤と1:1混合するので倍量となり、24g)としていたが、 いわゆる1FTUあたり0.5gで、これで両手の面積だけ塗れとなる。 シノンの場合は全身で7gだ。本に書いてあった量の3分の1もない。 実際、この量では全身にべったり塗るには不足で、 ヌルヌルが足りずに摩擦が強くなったり、薄い所が出てきてしまったりする。 というわけで、ちょっと増やして塗ろう。 5日分として80gもらったが、4日で尽きるようならまた行けばいいだけだ。 あるいは、以前もらって余っているロコイドとプラスチベースを足すこともできる。 あとはひつじこがウェットラッピング療法をやってくれているので、 これで乾燥をかなり防げるだろう。ラップで覆った所はステロイドの吸収も増えて ランクが一つ上がるくらいの効果があるという。

いろいろ調べていると、この本に書かれたことも異論が多いことがわかる。 例えばヒルドイドとの混合。ヒルドイドはクリーム、 つまり水と油が混ざったものなので、 それとワセリン基剤のステロイドを混ぜると乳化が崩れて分離する危険がある。 また、薬の効き方も単体で使う時と違ってしまう可能性がある。 pHの変化によって効き目が変わることもあるそうだ。 そういうわけで、ガイドラインによっては混合を避ける方が良いと書いている。 もっとも、この本の著者としては「効いて治ってんだからいいだろ」と いうことだろうが。 実際それが一番大事なことであり、多少おかしなことがあっても、 混ぜて便利になる方が重要なのである。

ステロイドを薄めると効果が落ちるか。あまり落ちないようだ。 1/4とか1/16に薄めても変わらない例すらあるという。 それは元々ステロイドが基剤にちゃんと溶けていないことがあるせいである。 結晶ができているということだ。そういう場合、基剤を足して薄めても、 濃度は変わらない。結晶が減るだけだ。 というか、それなら薄めて使った方が有効活用できていいんじゃないの? 医療費節約できるし。反論が見つからない。

皮膚トラブルの原因は汚れだから洗え、保湿に油を使うな、 という医者がいる。皮脂を洗い流すといけないとか、界面活性剤がどうとか、 そんなことはガン無視だ。プロペト+ステロイドの組み合せを出す医者を さんざんにこきおろしている。 そして、実際に患者は治っているようだし、 娘さんの湿疹もあっさりと治している。 1日3回濡れタオルで拭いてヒルドイドをベッタリ。以上。 多少の湿疹ならステロイドなど不要。

本当、言ってること違いすぎだよ。矛盾しない範囲で混ぜて適用しよう。 朝夕はプロペト+ロコイド、昼に濡れタオルで拭いてヒルドイド、 というあたりが折衷としては 丁度いいか。そして四肢はウェットラッピング。 数日でそこまでしなくて済むようになるといいがなあ。

2014年07月01日

弟のグリコアルブミンだが、13.4だった。 HbA1cに換算すると5.01。べらぼうに改善していることになるが、 なぜか実際のHbA1cは6.8。とりあえず減量するしかなかろう。 医者はHbA1cしか見ないことが多いだろうし。

シノンの湿疹で阿鼻叫喚な中家を空けるのは辛いのだが、 セカンドオピニオンのために郡山へ。少しでも出発を遅らせるために、 高くつくが新幹線にした。速い。

先に途中で読んだ「なぜアトピー性皮膚炎は治らなかったのか」について書く。 結論から言えば、納得できる内容だった。 とにかく短期決戦でステロイドを使って治す。 その時の量と頻度がはっきりと書かれているのがいい。 シノンの全身に塗る場合、ステロイド剤12g、それに保湿剤12gを混ぜて塗る。 これは一回分で、一日二回塗るなら一日にステロイド剤を24g消費する。 普通もらう10gチューブ2本半で、今までもらっていた量から 推測される使用量から見ると相当に多い。

保湿剤についてはヒルドイドを推奨している。 実際に水分量を測定する機械で効果を確認しているようなので、 ならばこれでいいということなのだろう。 ただし、使い方には今まで知らなかったルールがあった。 入浴はぬる目で15分とかかける。石鹸で洗う。 出て3分以内に軟膏を塗る。体はあまり真面目に拭かず、 ちょっと濡れててもいい。むしろその方がいい。

ヒルドイドが害になるという夏井氏の推測は、ヒルドイドが水を体組織から 奪う可能性と界面活性剤の二点からだった。 しかし、入浴後すぐに濡れたまま塗るなら前者の害はどうにかなる。 体から水を吸う前に、そのへんにある水で飽和するだろうからだ。 また、界面活性剤で皮膚の中に入りこむことについても、 水を吸ってふくらんだ粒子が角質層の細胞の隙間に居座ることで 水分の蒸散を防ぐという働きを期待するなら長所となる。

夏井本にも、角質の損傷とその下の層の損傷ではモノが違う、とある。 たまに湿潤療法が効かない患者がいることも確認しているようだ。 覆っておけば乾かないので治りが速い、 というのが湿潤療法だが、 角質層に関してはある程度乾いている方が修復が速い可能性もある。 また、夏井本的には皮膚は排泄器官で外から水を与えることはできない という感じだが、角質層に限って言えば、 外から水を与えてふやかすことが有効なのかもしれない。 ハイドロコロイドを貼る場合、血が出るくらいの傷なら 汁が出てきて潤うが、血が出ない程度の角質損傷だと 下から水が出てこないので潤わないし、出てきたとしてもわずかだと ハイドロコロイドに吸われてしまって潤わないことも考えられる。

ひつじこは、濡れペーパータオルを巻いてラップで覆って そのまましばらくいる、ウェットラッピングというのを試してみた。 シノンがあまり掻かない。やはり角質を湿らせてふやかすのは重要なのだろう。

セカンドオピニオンの話。こんな所に来てないで主治医とよく話せ、 的なことを始終言われた。 もう始めちゃってるんだし、うまく行ってるんだからセカオピとか してる場合じゃないだろ、的な。 組織によって方針が違うので第三者として 言えることはあまりないとか、情報が足りなすぎて判断できないとか、 そういうスタンス。セカンドオピニオンというのは、 「あんただったらどうする?」とか「今やってることはまとも?」 とかいうことを聞くものだと思うんだが、たぶん向こうはそう思ってない。

細かいところ。まず術前療法の効き具合が相対的にどうなのか、 つまり普通より効いているのか、効いているとしたらどうなのか、 といったあたりは、わからないらしい。 そこでは術前療法を腺癌に対してはやらないらしく、 やったことがないから比べられないということだ。 一般に、術前療法が良く効くと再発率が下がる、 ということは言えるそうだが、それだけである。 乳癌とかの例で言ってくれても良かったんだが、専門外だから わからないということになるんだろう。

肺癌に関してはどう思うかと聞いたが、専門外だからわからないらしい。 「食道の方が重いのでそれを先に片づけるという方針なんだから それでいいんじゃないの?」とのこと。

糖尿について聞いた。HbA1cや体重について、手術に支障を来さないためには どれくらい下げればいいか。下げた方がいいが、 どうせ抗癌剤で下がるし、その上さらに制限を課して元気をなくしても困るし、 組織や一緒にチームを組む人によってどれくらいが良いとするかは 違うので、数値は言えない、との答え。 抗癌剤の副作用が軽く、少々無理をする余裕もあると言ったが、 なんというか聞いてくれてない印象。 最低限、HbA1cが6台なら手術に支障があるとは思わない、 ということだけは聞けた。しかしそれも、麻酔医によって判断が違う、 みたいな話がくっついてくる。血糖を気にするのは麻酔医なのか。 弟を指さして、「これくらいの太り具合だと手術はやりにくいですか」 と聞いたが、返答は得られず。

抗癌剤で縮小すると手術範囲が変わるのか、と聞いたところ、 それはないとのこと。元癌だった所は全部切る。 これについても、がんセンターがどういう術式にしようとしているか わからないから何とも言えないというスタンス。 胃接合部と言っても実際に どこで大きさがどうなのかわからないので何も言えないらしい。 CT持ってったんだが。確認してはいないが、当然内視鏡データも入ってたはずだし。 なお、小さくなることで手術がやりやすくはなるらしい。 手術中に癌細胞をバラまく危険は減るそうだ。

食道を切るか胃を切るかで後遺症はどう違うか、ということについては、 そんなことを気にするより再発防止を優先して、 発生した後遺症についてはどうつきあうかを考えるべき、との返答。 いや、まだ切ってないからこそ知りたいんだが。

フォシーガを出してもらっている病院の医師は、まあ異端な人なので、 「癌細胞がいても、増えなければ問題ない」という立場でいる。 また免疫力を重視していて、全身状態を悪くしないことの 重要性を強調している。 下手に手術を大きくすると、原発巣を消せたとしても、 ダメージで体の状態が悪くなって、すでにあるであろう微小転移 を有利にしかねない、ということだ。 微小転移がすでにあるという前提に立てば、 原発巣の癌細胞をゼロにすることにさしたる意味はない。 そして、ステージ3以降まで進んでしまえば手術をしても相当な確率で再発するわけで、 微小転移がない、と仮定するのは現実的ではない。 微小転移はあると考えるべきだ。だからこそこうして抗癌剤を入れているのである。

さて、今回これだけ効いているのは、かなりきつい糖質制限をした上に、 フォシーガで余剰のブドウ糖を捨てていることとは無関係ではないだろう。 元々効く確率は高くなかったし、効くとしても一回ごとに体積が7割引き 以上になるような効き方はしない。何か抗癌剤以外の要因が 寄与していると考える方が自然だ。 もう一回抗癌剤をやれば、かなりの確率で原発巣はほとんど 消えてなくなるはずで、その段階でPETをやって 光る所がなくなっていれば経過観察してもいいんじゃないかと言う。 「癌細胞が一個でもあるなら多少の犠牲を払っても全力で取り除くべし」という 今の常識からすれば異端だわな。しかし、「すでに微小転移があって、 全身状態を良く保つことがそれを抑えるのに効果がある」 という前提を認めるならば合理的だ。

抗癌剤の後は間を空けずに手術すべき、というのは、 原発巣から転移が発生するとヤバいからだろうし、 原発巣が大きくなるとヤバいからだろう。 さて、抗癌剤で著しく縮小し、半ば消えかかるような状況になった場合、 後者に関しては猶予ができる。例えば一ヶ月ごとに内視鏡で見て 拡大傾向がなければ置いておける。 問題は前者だけのはずだ。つまり、消えかかるくらい小さくなった 原発巣からでも転移が発生する可能性がある、とするかどうかである。 当然のことながら、 手術はすでにあるであろう微小転移をどうにかすることはできない。 微小転移は全て抗癌剤で消えた、と都合のいい仮定を置いたとしても、 話に違いはなく、 手術が除くのは、原発巣と、原発巣から未来に発生する転移である。 そして、急いで手術すべき理由があるとすれば、その後半だけだ。 そう考えるなら、糖尿や体重の改善を待ちたいという事情もあるわけだし、 経過観察という選択肢はアリな気がする。何か知らない要素がなければだが。

それに思うのだが、今回こんなに抗癌剤が効いていること自体を 多少は疑うべきではないのだろうか。 元々、この癌は乳癌のような効きやすいものとは違う。 たかだか2回の術前療法で癌の体積が9割以上減ずるような ことは滅多にない。本当に抗癌剤が効いてこうなってるのかを疑いたくなる。 抗癌剤とほぼ時を同じくして糖質制限とSGLT2阻害薬を開始し、 猛烈な勢いで減量しているわけで、 むしろそっちが縮小のメインの原因だったりしないのだろうか。 もちろん、さすがにそれは希望的観測すぎるが。

似たようなケースは探せば見つかる。 胸部食道の扁平上皮癌で、ステージ3(6cm)まで行った奴が 二回の抗癌剤で消えてなくなった、という例が報告されていた。 単独の症例に関していちいち論文が書かれるということは、 珍しいケースだということだろう。 手術して取り出したものを調べてみたが、癌が見つからなかったという。 これ手術しなくても良かったんじゃないの?と言いたくなるが、 手術しなかった時に同じだけ生きられたかは今となってはわからない。 似たような論文がもう一つあって、こっちはリンパ節転移が残っていたので 手術となっている。 ただ、いずれも扁平上皮癌だ。モノがちょっと違う。


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