. 低用量抗癌剤治療はインチキかもしれないが、 標準治療の「1年で半分死ぬ」的な容赦ない数値を受け入れるよりはマシ、 という人がいても不思議はないと思う。 なんにせよ今がんでない人は、がんを回避することと、 早く見つけることに力を注いだ方がいい。 こんなのっぴきならない状況に追い込まれた後の治療を 癌になる前からああだこうだ言っても仕方なかろう。 私がこの手の治療のことを熱心に調べているのは、 残念ながら弟がそのひどい状況に追い込まれてしまったからだ。
. 最近病状が安定していたのであまり弟のことを書いていない。 CEAもDUPAN2も基準値以下で、癌細胞の数はかなり低く保てている。 ハーセプチンの効果は大したものだ。 しかし、こいつが効かなくなる日はいつか来るわけで、 それをできるだけ先延ばしにする方法を探すと共に、 その日が来た時にやることを今から準備しておかねばならない。
. 弟の主治医は、あまり先回りした治療をすることには反対みたいだし、 頻繁な検査も無意味だと考えている。 それはそれで正しいと思うのだが、 こっちとしてはとにかく情報を得たいという思いがある。 シスプラは効くのか。ドセタキセルは効くのか。 量を半分にしたら効くのか。量を倍にしたら副作用はどうなるのか。 そういうことはやってみればわかる。一回やったからといって もう使えなくなるというわけではないわけで、 安定している時期にどれだけの実験ができるかが重要なのではなかろうか。 しかしまあ、今はとにかく体の状態を良くすることに集中する他なかろう。
. 左手に痺れが出てきたという。オキサリの副作用の可能性が高い。 オキサリは結構キツい薬なので、量を減らしてみて マーカーを抑えられるかは試しておくべきだろう。 今50mgだから、まずは25mgにしてみるべきではなかろうか。 体にダメージが来る状況では続けられない。 癌が大きくならないのであれば、薬は少ないほど良いのだ。 どうせ今の主役はハーセプチンであり、ハーセプチンが単体でも 癌細胞を殺すことは知られている。オキサリとゼローダをやっているのは、 そうしないと保険が通らないからにすぎない、とすら言える。
. CEAは1.1から1.7に増えた。Dupan-2は143から148に増えた。 基準値内とは言え気持ちがいいものではないし、 少なくともCEAは誤差と言えるような些細な増え方ではない。 警戒はしておくべきだろう。 1ヶ月ゼローダを休薬していたことの影響であってくれれば良いのだが。
. 生存期間中央値について主流派の腫瘍内科の人が書いていた。 余命の予測は難しい。それはその通りだ。 統計上どうあれ、その人が半年で死ぬか2年生きるかは予測し難い。 しかし、生存期間中央値は「半分の人はそれまでに死ぬ」 ということをはっきりと言っている。 その値は1年かそこらで、せいぜい2年だ。 「自分はその半分に入らないかもしれないからその治療を受けよう」 と考えるには絶望の度合いが大きすぎる。 「10%の人は5年生きてる」と言われても、 5年で癌が治るわけではない。6年目に死ぬかもしれない、という程度のことだ。 もちろん「そうは言っても、これが最良の治療なんですよ」 と言われるわけだが、最良がこれとなると、 インチキかもしれない他のものに飛びつきたくもなるだろう。 私なら他を必死に探すだろうし、事実そうしており、 抗癌剤を減らしてやる方法を見つけてきた。 幸いにしてそれでも弟は効いているわけで、これが悪い治療とは思えない。
. だいたい、弟は1/4量のゼローダ、1/4量のオキサリプラチン、 ですら気持ち悪くて未だに職場復帰できない有様なのである。 これで標準量となったら職場復帰どころの騒ぎではなくなる。 本来癌は死ぬ2ヶ月前までは普通に元気でいられる病気であり、 無治療であれば死ぬ2ヶ月前までは普通に遊んで働けるのである。 それができなくなるような治療が正当化されるのは、 その治療が大きな効果をもたらす時だけだ。 ちょっと延命する、という程度では価値がない。 だから、普通に遊んで働ける状態を保つ範囲でしか治療しない、 という考え方もあっていいと思うし、 結局はその方が長生きするんじゃないかという気すらする。 体力を損なう治療が長続きするとは信じ難い。
. なんにしても、告知から1年半が過ぎつつあるな。 このタイプの胃癌の場合、 ステージ4判定からの生存期間中央値は1年といったところだ。 最初の抗癌剤治療で大きく削ったので、 去年の6月の段階では1年以内に死ぬ可能性はほとんどなくなっていた。 そして今はその1年が過ぎたが、手術、それに続くハーセプチンで 癌の悪影響が出ないサイズを保てており、 今から1年以内に死ぬ可能性はほとんどない。 今のうちにやれることをやっておくしかないよなあ。 それで癌が治るとは言わんが、1ミクロンでも生存の側に寄る努力をするしかない。 とりあえず課題は筋肉量。血糖を使い、体温を上げるべきだ。 ここ数ヶ月の努力で、だいぶ体温は上がってきている。 感染によるものではなさそうなので、代謝が上がってきていると言ってよさそうだ。 まあそれが抗癌剤によるものでないとは言えないのだが。
. WiMaxの機械が来た。タダで借りられるサービスの奴だ。 会社で測った所、下り2.5から5、上り0.25から1.75くらいだった。 値が良いのは窓際、値が悪いのか奥まった所で、 同じ建物でも場所によって大きく速度が変わる。 これは少々使いにくい。置きやすい所というものが家にはあるわけで、 なんぼ速くても変な所には置きたくないのである。 LTEの方がそのへんは安定するイメージがあるのだが、 さてどうなのだろうか。
. 明日は松戸に測りに行こう。 まずは今のYahooBBのADSLで速度がどれだけ出ているのかだ。 下り2Mbps、上り0.5Mbpsを確保できているのであれば、 ぷららにすると使い勝手が悪化する可能性があるのでWiMaxの 方がいいかもしれないとなる。 それだけ出ていないならぷららでも変わらんだろうから、 ぷららにすべきだ。なにせ安い。 いずれにしてもYahooBBは解約と。 その解約が大変そうなわけだが。
. yahooBBとソフトバンク光の評判を調べた。ひどい。 しかし、現状速度はともかく使えていて、しかも2500 円で済んでいるという事実はある。であれば、 引越し後にそのまま使えるのであればそれが一番いい。 ただし、他の選択肢も持っておこう。 auひかりがいいらしい。しかし、今からだと 引越し当日には間に合わん。 また、仮住まいではマンション、最終的にはホーム、 と契約が変わる。工事も必要だ。おそらくかなり面倒くさい。 YahooBBのADSLが継続利用できない場合は即座にWiMaxを試す。 その上で、ゆっくりファイバーについても考えるとしよう。
. YahooBB ADSL。13営業日かかる。引っ越して1週間は最低ネットなしだな。 なんかますますWiMaxがいい気がしてきた。 もう一回手続きするの面倒くさすぎる。
. 暑すぎだろ。松戸は36度あった。
. というわけで松戸。本当に実行されるのか疑わしかった ひつじこ実家建て替えがついに始まった。 建築家にGoを出し、解体の契約をし、仮住まいの契約をし、 引越し会社の手配まで済んでいた。 身内全員が賛成しているわけでもなく、 そもそも当事者自身がやりたがっているのかどうかがよくわからない 状態だったので、この先も不安がないわけでもないのだが、 問題はその都度解決すればよかろう。選択はすでに行われたのだから、 その選択がもたらすものができるだけ大きくなるように、 それなりに協力したい。
. ネットは少々厄介だな。今はYahooBBで、どうやらADSLっぽい。 契約をしたのはひつじこの兄上で、ずいぶんと前のことだ。 もちろんのことご両親は契約の詳細を知らない。 カスタマー番号すらわからない状態で、ネット経由での手続きも無理な状態だ。 てっきり光だと思っていたのだが、光ファイバーならあるはずの装置がないし、 そもそもNTTには金を払っていないらしい。 また、ソフトバンクへの支払いが2500円そこそこと、 ファイバーではありえない。間違いなくADSLだ。 そこにYahooBB独自のIP電話が乗っていたのだろう。 NTTに払っていない以上、専用のメタル線が引かれているものと思われる。
. 仮住まいにはファイバーが確実に来ているのだが、 さてどうしたものか。引越し手続きだけでADSLが継続利用できるなら まずはそれでいいのだが、NTTのフレッツADSLでないYahooBB 独自のものだったわけで、物理的な工事なしで引越し先で使えるのかが よくわからない。明日引越し手続きを電話をしてみるそうなので、 それ次第だろう。場合によっては解約してからソフトバンク光、 ということになるかもしれない。 あるいはWiMaxというのもアリか。半年後の引越し時に何もしなくて済むのは大きいし、 今がADSLなら速度も落ちんだろう。
. そっちだな。光はオーバースペックだ。一戸建てだと結構な値段になる。 WiMaxの方が良かろう。ただ、そうするとテレビを光ファイバー経由にして アンテナ設置の初期費用を削る案はダメになるな。
. 月間7GB制限があるらしい。一日200MB。動画10個見たらたぶんアウトだよなあ。 用量制限があるものは使い物にならないと見てよさそうだ。 その制限がなくても、3日で3GBという制限がある場合がある。 これならたぶん大丈夫だろうが、月5000円近いわけで さして安いわけでもない。
. 業者にとって電波とファイバーはコストがどう違うんだろうな。 電波のコスト構造とファイバーのコスト構造を理解していれば、 サービスを選びやすい。罠にかかりにくくなる。
. 「嫌われる勇気」。アドラー心理学の本だが、理解しやすいように対話形式にして 諸々簡略化してある。若いのと年寄が議論する形式で、 最後には若いのが年寄の語るアドラー心理学を認めて終わる いかにもな感じの作品だ。
. これは私の印象だが、 アドラー心理学は人が幸せになるための道具として設計されたものであり、 学とついているが学ではない。術と言った方がいい。宗教と呼んでもいい。 しかし、だからこそ使える。こんなに便利なものはそりゃ流行るだろうし、 事実売れまくっている。1年で17刷ってすげえな。
. 簡単にまとめてみよう。
. 「原因より目的」。「昔辛いことがあったんで、人に優しくなれない」のように、 「〜〜なので、〜〜できない」みたいなことを言っても役に立たないからやめろ。 それは「〜〜できない」を正当化するために「〜〜なので」と言ってるだけで、 「お前はダメなことを正当化するという目的のために昔のことを持ち出しているだけだ」 と考えろ。こうすると、原因はともかく今どうするか、という話になるので、 幸せになる糸口がつかめる。 「部下が失敗したので怒る」も、「怒るという目的のために失敗を使ってるだけ」 と考えれば、怒るなんていうアホな行動を抑制できる。泣いたり怒ったりは全て、 目的のために選択された行動だと考えれば、抑制できる。 それが事実かどうかはこの際問題ではない。 実際トラウマの影響は大きいのかもしれない。 しかしそこを無視して「原因は問題じゃない」と考えれば、泣いたり怒ったりせずに 済ませられるように訓練できるだろう。
. また子供が非行に走るのも、それによって親に嫌がらせをしたり、親に注目されたり、 親を支配したりする、 という目的のために合理的に選択された行動だ、と考える。 人は原因に支配される弱い生き物ではなく、 目的に向かって力強く進んでいくのである。 まあその目的が残念なわけだが。 とにかく、「相手がやっていることは全て、 相手が持つ目的のために合理的に選択された行動である」 と考えるクセをつけることは恐ろしく役に立つ。 まず腹が立たなくなる。相手が自分とは違う独立した人間であるということが 嫌でも意識される。もちろん、自分の行動もそのように解釈することで、 自分の行動を律しやすくなる。怒ったり泣いたりしにくくなるからな。 そしてこれはアドラー心理学的にはやってはいかんのだが、 相手の行動を予測して操作しやすくなる、という効果もある。
. 「課題の分離」。自分のことと他人のことを分離しろ。 放っておいて困るのが相手なら、それは相手の課題だ。 助けてやるのはいいが、強制したり操ったりしてまで助けようと思うな。 また、相手に何かしてやったとして、それで感謝されるかどうかは相手の問題だ。 感謝されないからといって怒ったり悲しんだりするのは、 相手に会社を強要している。相手の自由を認めていない。 また、自分の感情が相手の行動によって左右されているわけだから、 自由になれていない。 相手に支配されている。 相手のためになることをしてやるのはいいが、相手の反応は期待するな。
. 相手に褒められようと思うな。相手が褒めるかどうかは相手の問題で、 それに期待する時点で自由を失っている。自分の人生を生きていない。 相手を褒めるな。褒めれば相手は褒められるために行動するようになるかもしれない。 それは相手の自由を奪うことになる。叱ってもいけない。 叱られないように行動するように 相手を変えることは、相手の自由を奪うことでもある。 褒めたり叱ったりすることで相手を操ろうとすることは、 相手を対等の人間とみなしていない ことの現れであり、良い人間関係ではない。
. 相手に好かれようと思うな。嫌われることを恐れるな。 相手が好いてくれたり嫌ったりするのは相手の問題だ。 こちらで操作できるものではない。 もちろん、嫌われる行動をわざとしろという話ではなく、 自分が良いと思うことを精一杯するのが良い。 しかしその結果相手がどう思うかは相手の問題だから、気にしなくて良い。
. 「幸せ=貢献感」。幸せであるとは、 自分が共同体に貢献しているという実感を持つことである。 「共同体」が何かはこの際どうでもいい。家族だったり会社だったり国家だったり 地球だったり宇宙だったりするだろう。 また、「貢献」ではなく「貢献感」だ。主観なのでそう感じればそれでいい。 こう書くといかにも自己中心的なようだが、そうでもない。 「課題の分離」ができていれば、褒められようとか、良く思われようとか、 感謝されようと 思って他人に貢献するわけではなくなる。 単純に他人のためになることをしようと決心して、そうするだけだ。 人が見ていようが見ていなかろうが関係ないし、 極端に言えば、それが本当に他人にとってありがたいかどうかすら関係ない。 ここまで言うとひとりよがりボランティアでいいのかよ、という話になりそうだが、 貢献には一応の基本方針がある。 仕事、交友、愛、だ。この三分野で貢献する、 という指針があれば それほど間違わない。仕事は共通の目的をもった人達と協力していくことで、 交友は共通の目的をもってない人達とうまくやっていくことで、 愛は親兄弟との関係だったり結婚して子供を作ったりすることだったりする。 まずはこの三つの人間関係において貢献感を得られるようにがんばろう、 ということになるわけだ。
. あとは細かい台詞をいくつか知っておくと使いやすい。 「褒められようと思う人間は自己中心的。 なぜなら自分が褒められたいと思っているばかりで他、 実は人のことなんて考えていないからだ」みたいなフレーズが多数あるので、 実践する時には助けになる。 ちなみにこのフレーズは仕事にも使える。 サービスなり製品なりは相手のためになるものを提供しようという 思いでなされるべきで、 相手に褒められようと思ってなされるべきではない。 つまり、「売れるために」やってはいけない。売れるのは貢献の結果だ。 社内にライブラリを供給する、みたいな仕事では特にこれが言える。 提供先の人に褒めてもらうのは手段であって目的ではない。 提供先の人にとって良いと思うものを提供するのが目的だ。 褒めてもらえないと続けられないし、褒めてもらえるかどうかを 正しく貢献できているかどうかの指標に使うことはできるから、 褒めてもらうことは必要だ。しかしそれは目的ではない。 褒めてもらうことを目的に作ると、奴隷に成り下がってしまう。 奴隷になってしまっては本当に相手にとって良いサービスなどできない。
. こうやって整理していると実に自分にはしっくり来る思想だ。 不幸な奴は不幸の才能を持っているから不幸なのであり、 不幸の才能とは、自分のダメなところを何かのせいにして進まないことだ。 しかしまあ、厳しすぎる思想だと言う人は多く、 それには私も同意する。 「おまえはデカいトラウマもなく恵まれてるからいいかもしれんが、 不幸な人もいるんだぞ」 と言う人もいて、なるほどそうかもしれない。 実際私は相当恵まれていて、運もいい人間だ。 しかし、それはそれとして、そう言う人はアドラーをわかってない。 アドラー心理学は学じゃなくて術だ。道具と言ってもいいし、方便とすら言える。 実際にすごく恵まれない境遇で客観的に不幸と言う他ない状況の人がいたとして、 その人が幸せになる一番手っ取り早い方法はなんだろうか? たぶんアドラー心理学のように考えることだ。 「いろいろあったけど、まあそれはそれとして、さて今からどうしようか」 と考えることがもしできれば、幸せになれる可能性がある。 トラウマが実在するかどうかはともかくとして、 トラウマなんて存在しないと考えることで幸せになれるなら、 それでいいだろう?ということだ。 もちろん、客観的に恵まれていて不幸と言いようがない人が不幸に落ちるのを 防ぐのにも使える。「おまえそのレベルでトラウマとか言ってんのか?」 と言いたくなる人はいくらでもいる。それは不幸の才能を持っているわけだが、 アドラー心理学はその不幸の才能を捨てるように呼びかける。 運良くアドラーを間に受けて踏み出すことができれば、 不幸を捨てることができるだろう。 アドラー心理学が正しいかどうかなんて問題ではなく、使えるかどうかが問題なのだ。
. 弟は痒みが改善しつつあるようだ。ザイザルを飲むのをやめられれば、 ダルさも改善するだろう。薬は少ない方がいい。 これで生き残る方に少しでも近づいてくれるといいのだが。 痒いと気力萎えるし、好酸球がアホみたいにたくさんいれば、 リンパ球も減るだろうし、炎症も増して癌を利することになるだろう。 一つづつ片づけていかねばならん。
. 痒みが完全に消えたと仮定する。残る問題は逆流だ。 これのせいで糖質制限の徹底が難しい。 単に塩で焼いた肉、みたいなものは食べにくく、 澱粉を結着剤に使ったものの方が食べやすいのである。 もちろん、単純にいつゲロ吐くかわからんみたいな状態はストレスだ。 これに関しては噴切をやったのが間違いだったという可能性も多々あるわけだが、 今更言っても仕方ない。 とりあえず西洋医学的にはタケプロンくらいしか手がないのだから、 漢方でやれるだけやってもらう他あるまい。 さしあたり今でも効果があることはわかっているのだが、 なにぶん大量の丸薬を飲むのがしんどいので、煎じに混ぜてもらうなど できるならその方が良かろう。
. たぶん逆流が改善すれば、糖質制限の強度も上げられるし、 栄養状態もさらに良くなる。体脂肪率は減るだろうし、中性脂肪もコレステロールも 下がるだろう。また薬を減らせる見込みが増えるし、 マッチョになることで戦いを有利にできる可能性もある。 しかし逆流を改善できなかった時のことも考えておかねばならない。 もうちょっと体脂肪率下げられないかな。せめて額面15%くらいまでは。 今の所の額面は18を下回りつつあるかな、という程度だ。 マッチョを目指すにはもうちょい削らんといかんし、 そもそも脂肪が腹に集中してついてるのは一回削った方がいいと思うんだよな。 肥満時代の脂肪は腹以外はほとんど消えたのだが、 腹の脂肪だけが集中して残っているのである。
. ひつじこ母の漢方医診察つきそい。 病気は嗅覚障害。発生は2011年9月らしく、もう4年近い。 子供のウンチの臭いがわからないとか、 カボチャが焦げた臭いがわからないとか、 そういう感じ。 ラベンダーの精油や線香など、 あからさまに臭いをつけたものはかすかに感じられるらしい。 また、当時の検査でニンニク成分を注射して臭いが血管経由で 直接感じられるかを試しており、これは大丈夫だった。 嗅覚異常には、神経がダメになる、嗅覚センサーに至る経路が塞がる、 嗅覚センサーが度重なる炎症で線維化したり厚く硬くなったりして機能が落ちる、 という3つの原因がありうるが、 およそ最後のものであることがわかったわけだ。
. 西洋医学は線維化した組織をどうにかする薬を持たないと言う。 本当にないのかは西洋医に聞いて裏を取らないといけないと思うが、 私は聞いたことはない。 そして漢方にはそれがある。駆オ血剤だ。手術痕が薄くなる、 というのも線維化したものが治る例であり、これは私が自分で体験している。 先生によると、最近は肝硬変でも成果を出しているらしい。 ただ、あっさり治るというわけには行かないだろうとのこと。 まずは3ヶ月飲み続けてみて効果が出るかを確認する方針。 一日500円の薬なのでこれだけで4.5万円かかるわけだが、 義母はこの漢方医が書いた文章をいろいろ読んでいたらしく、 信用できると考えているそうだ。それならば問題ないだろう。 それに仮に鼻が治らなくても、それだけの期間駆オ血剤を飲んでいれば、 体の不調もいくらか消えるだろう。 一定の年になれば誰でもオ血は持っているものだし、 昔大腸癌の手術をした所は線維化しているはずだ。 そういったものにも効果があるはずであり、何かしらの改善は期待できると思う。
. というか、誰でも通導散をしばらく飲んだら大抵の場合は 体の調子が良くなるんじゃないかなあ。 通導散があからさまにマズいのは、元々下痢気味の人、冷えている人、 栄養状態が悪かったり食欲がなかったりする人、といったあたりだ。 そういう人は桂枝茯苓丸なのだろう。たぶん生姜と甘草を煮た汁で飲む方が良く、 便が緩くならないギリギリまで大黄を入れる。甲字湯加大黄。 桃核承気湯の位置付けが微妙で、通導散の方が効くとわかっているなら それでいいわけだが、桃核承気湯には構成生薬が少なくて楽、 という利点があるので、これで効くならそれでいい気はする。
. twitterが日記のかなりの部分を代替するようになって久しい。 書く頻度と量が減ったのは明らかにtwitterのせいだ。 そして、twitterに移行した理由が何かと言えば、 ゆっくり日記なんぞ書いている時間がなくなり、 時間がこま切れになったからである。
. 土日月とひつじこ実家。この三日でオタマ、シノン、そして私の痒みが かなり悪化した。帰ってきた後シノンだけでなくオタマも全身ロコイドワセリンビーソフテンベタ塗り。 あの家はアレルゲンが多くある気がするなあ。 オタマなんて咳まで悪化する。そして気管がゼロゼロ言うが、痰が出ない。 気管が浮腫起こして狭くなってるものと思われる。 浮腫の原因はおそらくアレルギーで、いわゆる喘息に近い。 もうちょっとひどくなったら麻杏甘石湯を使いたくなるところだ。 うちらが遊びに行って泊まるためにも建て換えてもらえると助かる。
. ひつじこの妹さんが以前足の指を骨折したのだが、たぶんそれがきちんと治っていない。 最近感染で化膿して抗生物質を10日以上飲んでいる。 通導散なり治打撲一方なりを一回やっといた方がいいんじゃないかなあと思うが、 こういうのは難しいな。十味敗毒湯や排膿散及湯くらいなら 効かなくても何も起こらないが、大黄入ってると下すからな。 それで効かないとなんじゃこらということになる。
. アルスラーン戦記のアニメを13まで見てイマイチだったわけだが、 にしてもこんなだったか?と思った。 なにせ全く覚えていないのではっきりとは言えないのだが、何か違う感。 単に私が年を取っただけだろうと思いつつも、 つい昨日駅の本屋で1冊買ってしまった。 そしてアニメが原作から変えた所がだいたいわかった。 謀略戦略要素をごっそり削り、 魔導師要素は単純化してレギュラーキャラの引き立て役に落とし、 全体にキャラはコミカルになっている。 知略キャラの知略っぷりが省略されまくっているのも大きい。 知略の描写は真面目にやると時間を食うしわかりにくいからだろう。 アニメにする時にはかなり短くしないと尺が足りんし、 元々漫画のアニメ化なわけで、漫画にするならキャラも漫画っぽくした方がいい。 もし対象がオッサン限定なのであれば地味な陰謀面を描いてもいいのだろうが、 荒川氏に描いてもらうということは若い人向けのはずだし、 少年漫画的なテイストを求めてのことだろう。 であればアニメがこうなのは理解できる。 まあ物足りんわけだが、こういうものとして見ればいいんだろう。 いっそどうにか魔術要素を完全削除できたらその方が良かった気もする。
. 田中芳樹は読まなくなって久しいのだが、 昔のはちゃんとオモロいじゃないか。 今となっては魔道要素いらねーとか、首都奪還で終わっとけとか思うが、 刊行ペースを落とさず最後の魔王討伐まで短時間で書けてれば 元の路線で問題なかったんだろう。
. FF2のゲームシステムは面白い。だが、ゲーム全体としてはキツい。 特にダンジョン。出る敵を片づけ、宝箱を回収しながら先へ進む単なる作業だ。 ダンジョンのデザインに面白さが全くない。 全然城としての機能性を感じない城とか、 入ると高確率て敵が出るだけの部屋が大量にあるとか、 何の意図があるのか全然わからん。 宝箱を置き、一定の数の敵と戦闘が発生する長さがあればなんでもいい、 みたいな感じのデザインが辛い。 敵も結構長いこと同じ奴が出てきて邪魔くさいしなあ。 1ランク下の奴が出てくると本当に邪魔だ。 このゲームは敵が強ければ、1ターン1ターンの行動に意味がある。 何をやるかで何が強くなるかが変わるし、敵から攻撃を受けるだけでも 強くなる要素があるからだ。FF3に比べて著しくテンポが悪い戦闘も、 敵が強くて成長要素があると思えばまだ耐えられる。 だからこそ、弱い奴が出てくることに耐えられないのである。
. 今FF2的なシステムを活かしてゲームにするとしたらどうするだろう。 戦闘中起こったこと全てが成長に直結すると言うならば、 毎ターン成長が発生してもいい気がする。 そこまでやれば行動が成長に直結することがもっと見えやすくなる。
. 連続的な成長が望ましい時と、不連続な成長が望ましい時がある。 レベルが上がった時に強くなるのは不連続な成長だが、 それにかかる時間が短ければ連続に近くなる。 武器を買って強くなるのも不連続だが、 武器を更新する頻度が高く、強化の具合が低ければやはり連続に近くなる。 不連続な成長は「強くなってから挑まないと勝てないから、強くなるまで作業をしよう」 ということになる欠点があるが、強くなった時にわかりやすく快感がある。 FF2なら武器による成長は劇的で、武器が弱いとなんぼ作業して成長させても どうにもならない。そもそも敵にダメージが行かないからだ。 「(攻撃力-防御力)×回数」なのだが、防御力を引いた段階でゼロ付近だと 回数をいくら増やしてもどうにもならんのである。 FF2は普段の成長が他にないほど連続的である代わりに、 武器による成長の不連続さが半端ない、というデザインなわけだ。 昔あった邪聖剣ネクロマンサーも武器の攻撃力が死活的に重要で、 武器を買った瞬間に敵がザコになることは多かった。 レベルも上がりにくかったので連続的な成長要素がなく、 「今勝てなければレベルが上がるまで勝てない。だからレベル上げが必要」 というのが辛いゲームだった覚えがある。
. FF2も魔法主体で戦えば武器の問題は発生しない。 序盤に買える魔法をえんえん強化することは可能だ。 敵の魔法に対する防御力はさほどないから、 ダメージが通らないことは少ない。 ただ、ベースが弱いのでどうしても火力で劣る状態になる。 しかも武器と違ってMPが減る。 そしてそもそも、一撃死魔法の命中率が高すぎるので、 中盤以降はダメージ魔法を使う動機がほとんどなくなる。 バランス調整をしくじってるとしか言いようがない。 一撃死はスパイス程度にしておかないと、 攻撃力、防御力、HPといった数値が無意味になってしまい、 ゲームバランスを調整できなくなってしまうし、 敵の個性も消え失せてしまう。 FF2の場合ボスすらテレポやミニマムで瞬殺できてしまうため、 ボスの個性すらわからない。 おそらく製作者側はそんなに強力にしたつもりはなかったのだろう。
. しかしとは言え、テレポやミニマムを禁じ手にすると難易度が上がりすぎる。 パラメキア城攻略中なのだが、ここまで通してとにかく火力が足りない。 ダメージがボスや強力なザコに通らないことが多数ある。 これは第一には盾を持っているせいだ。盾を持つと攻撃力が減る 仕組みになっている。 仮にレベル上げ作業をして回数を増やしても、 攻撃力が不足していればほとんどダメージが増えない。 攻撃力が敵防御力に劣る状態では何回殴ってもさほどダメージが増えないからだ。 もしダメージ魔法が十分に育っていればどうにかなるが、 ダメージ魔法を育てるのはこのゲームでは難しい。 結局ミニマムやテレポで殺すことになる。
. ミニマムやテレポを普通に戦闘で使うことを製作者が意図していなかったとすれば、 手間をかけてダメージ魔法を強化することが本来の遊び方だったのだろう。 あるいは、盾を持たないキャラを一人くらい用意するか。 何故か主人公は滅多に敵の攻撃を受けないので、 そちらに盾を持たせない手は確かにある。 そもそも、回避重視にすると攻撃がほとんど当たらない、 というのも製作者が意図したものではないだろうな。 強い鎧が手に入っても着ない、という遊び方をたぶん試してないんだろう。 強い鎧を着なければ回避力が落ちず、 回避力が高い状態を保つとさらに回避力が上がりやすくなるという仕組み上、 強い鎧を着ることは不利でしかない。鎧を着るのは回避率が99%を超えて 鎧を着ても回避力が落ちなくなった後だけだ。 製作者の意図通りに遊んだ時の難易度はどれくらいなんだろうなあこれ。
. つうかまあ、昔のゲームだけに作りが粗い。 魔法のエフェクト出てるのに実は効果なかったりとか、そういうことが平気であるしな。 攻撃力を上げる魔法とかでも、成功判定回数だけの効果があるので 判定失敗だと何も起こらないのである。でもエフェクトは出る。そして何回成功したかを 知る術がない。そういう所直すだけで相当いいゲームになると思うんだが。
. 普通に考えて、回避という要素はゲームバランスを調整する上で邪魔だ。 防御力というパラメータの意味が薄れてしまうし、何もかもが読みにくくなる。 攻撃は必中でダメージは攻撃力-防御力、 という単純な仕組みであれば、調整はしやすい。意図しないことが起こる可能性も低い。 ドラクエはおおよそそうだが、古いFFやウィザードリィでは 回避が重要な要素になっている。 なぜ回避を選んだのだろう。この手のゲームの元祖たるD&Dが回避しか ないからだろうが、なぜD&Dは回避を選んだのだろうか。
. ストロメクトール2回目内服。 それと関係なく、何故か今日は朝から痒みが強かった。
. 最近妙に眠い。それなりに寝ていても眠い。 なぜだろうと考えて、そりゃアレロックのせいだろと思い当たった。 糖質バカ食いしたとかならわかるが、 ほとんど糖質ゼロな食事の後で眠くなるなんて今までなかったし、 食事と関係なく座っていたら眠くなるなんてのもなかった。 そこで今日は晩のアレロックを抜いてみることにした。 21時現在眠くない。昨日は21時にはもう眠かったのだが。 ただし、痒い。 朝から痒かったのでアレロックを抜いたせい、とも言い切れないのだが。 消風散でも飲もう。
. アルスラーン戦記のアニメを13まで見た。 見ていられるが、そんなに面白くない。 あれば見るが、それ以上でもない。 私が田中芳樹を好きでなくなったせいなのか、 アニメの出来が良くないのか。 もっと使える台詞が目白押しな作品だった気がするんだが、 なにせ覚えてないのでわからない。 9巻までは読んだはずなのだが、 相当前のことだろうしなあ。
. 弟、抗癌剤の点滴の後に皮膚科に行ったところ、 すぐにイベルメクチンをもらえたらしい。父母も。 さてこれで痒みが引くといいのだが。 痒みが引けば眠れるようになるし、好酸球も減るだろう。 体の状態が少しは良くなるはずだ。
. で私の痒みだが、今日は昨日よりはマシな気がする。 すでに眠れないレベルではない。 ただ、陰茎にできた結節がつぶれていて、痛痒いのが辛い。 これ治癒早められないかなあ。 消風散合十味敗毒湯を飲んでいるが、さてこれ効くんだろか。
. うちも一家4人で皮膚科。私はストロメクトール、他3人はスミスリンローション をもらってきた。明後日これを使って治療を完了させる感じ。
. 福島。 銀座のクリニックでの検査結果を持っていった。 結論から言えば「効いてるうちはこのままで」。 私としては効いているうちにいろいろ試して情報を得ておきたい所なのだが、 それをやる医者側としては、それで体調がおかしくなって休薬にでもなれば 元も子もない、ということになる。 やったことがない薬をやったことがない量でやるのは怖いのだ。 とりあえず一つづつ問題を片づけていこう。今ならその時間は許容できる。
. というわけで自然とメインは疥癬の話になった。 私に疥癬が出たので弟もそうかもしれない。 皮膚科に手紙をもらってきたので皮膚科につないでほしい、と言った。 主治医の顔色が変わった。それなりに大きな病院であり、 疥癬なんて出たらたまったものではない。 しかも丁度皮膚科担当医が退役してしまって皮膚科が機能していないのだ。 そういうわけで今日の点滴は別室となった。 明日皮膚科に行って検査してもらい、 虫が出れば即日薬で駆虫。できれば両親も一緒に治療して、 ついでに家はバルサン、というのが良かろう。
. 問題は明日検査で虫が見つかるかどうかだ。 弟の手を見てきたが、今の私よりも状態がいい。 疥癬トンネルがまるで見当たらない。 抗癌剤を休んでいる間に体調が回復して押し返しているのだろう。 そうなると虫を見つけるのは容易じゃない。 痒みはなくなっていないので虫がいなくなっているとは思えないが、 虫を見つけられなければ確定診断とはならない。 医者によっては確定しない限り薬を出さないこともあるだろう。 まあ総合病院からの紹介状があり、さらには身内に疥癬が実際に 出ているとなれば虫を見つけられなくても薬を出す人は多かろうが、 確実とは言えない。「二週間後に再検査」なんてことを言われる可能性もある。 最悪の場合、うちで余ったスミスリンローションを自己判断で使う他ないが、 そうなると両親を治療できないので後々マズいかもしれない。 両親も今はあまり痒くないらしいしなあ。 一時は父も疥癬トンネルとしか思えない筋が多数手に出ていたし、 水疱も多かったはずだが、今はかなり調子が良さそうに見える。 体調によって疥癬の勢いは変わるからな。 痒みが軽いのはありがたいことだが、こういう時には困る。 ともかく、皮膚科に同行することはできんのだから 待つ他ないだろう。
. 本当は今から考えておかねばならないことがある。 ハーセプチン耐性になった時にどうすべきか。 どうなったらハーセプチン耐性になったと判定するか。 危機管理の類はどれも同じで、それが起こったらどうするか、 だけでは足りない。それが起こったとみなす条件を決めておかないと 咄嗟には動けないものだ。地震や津波なら簡単だと思うかもしれないが、 どれくらい揺れたら手を打つほどの地震だとみなすか、 ということを前もって決めておかないと思考停止したまま状況に 飲み込まれることになる。 実際、すでにそれは経験している。 そして、かなりの確率で恐ろしい後悔をもたらすことになるだろう。
. FF2。飛龍の卵を収めに行く所。
. 回避全振りだと火力が不足する。 火力が不足すると敵の殲滅が遅れ、 敵の魔法攻撃に晒される危険が増す。 魔法は避けられない。 とりわけ危険なのが状態異常だ。「くらやみ」になると攻撃力やら命中率やらが下がる。 このゲームには魔法にも命中率があり、これが下がると、 回復系の魔法も影響を受ける。 結果、くらやみを治す魔法が失敗して治せない状況に陥る。 このゲームは各キャラのアイテムスロット2つに事前に入れておかなかった アイテムは戦闘中には使えないため、 魔法が当たらない状態での状態異常は致命的に危険なのである。
. さてどうするかと考えると簡単な回避策はありそうにない。 火力を上げる魔法のレベルを上げてそれでどうにかするのが一番いいのだろうが、 この魔法は敵が落としたもので、 普通に遊んでいればまだ手に入っていない可能性が高い。 そういう魔法に頼るのは本来あるべき戦略ではなかろう。 この時点での標準的な戦略は、一時回避を犠牲にして攻撃力を上げることなのだろうな。 盾を外せば攻撃力は大きく上がる。 あるいは、潤沢な攻撃魔法火力を用意する手もあるだろうが、 このゲームで二人以上魔法攻撃要因を用意するのは結構しんどい。 前衛一人となると、そいつはよほど完璧な回避スキルがないと立ちゆかないからだ。 しかし、魔法火力が十分にあれば、敵後衛の魔術師を最初から叩けるので 上記のような危機には対処しやすくなる。深いなこのゲーム。
. もっとも、200点のダメージを与えようと思うと7か8レベル必要だ。 そこまで魔法を上げたキャラを2人は用意しないと効果が薄い。 それだけ魔法を上げれば、途中で体力が落ちるので、 たまに前衛に出して弱目の敵の攻撃に晒して体力を補う必要がある。 なかなかに育てるのは手間だ。
. 自分でもそういうの設計してみたいな。 考えてみれば、FF2は私がゲームを作りたいと思う きっかけになったゲームでもある。 「自分で作るならこうするのに」と強く思いながら遊んだ覚えがある。 あれから30年近く経つのだな。ゲーム屋にはなったが、 未だに自分でゲームを設計したことはない。情けないことだ。
. 今更FF2をやっている。昔やった時は小学校中学年あたりだったはずで、 全くゲームルールの主旨を理解していなかった。 バグ技を利用してゴリ押ししただけだ。 豊富な「単純作業工数」を投入してスキルレベルを最大化して進んだ。 そんなマネをするくらいに印象の強いゲームだったことは確かだが、 中身の仕組みを理解しようという気がなかったのは残念だ。 もっとも、ドラクエすら町ごとに全部の武器防具を揃えていた 私にとって、FF2の仕組みなど理解できようはずもなかったのだが。
. FF2の成長システムは独特で、戦闘システムは あの時代のゲームとは思えんほど、というかむしろあの時代でしか ありえないほど複雑だ。 総合的なレベルはない。選んだ行動、晒された状況、持っている武器その他で、 何が成長するかが変わる。 剣を持って直接攻撃すれば剣のレベルが上がる。 伴って力が上がり命中率と攻撃力が上がる。 魔法を使えば知性が上がり成功率や攻撃力が上がる。 伴って体力が落ちる時がある。 ここまではまだ当時でも理解できた。 だが、攻撃されると回避力が上がる、とか、 魔法を食らうと魔法防御が上がる、とか、 そういうことは知らなかったし、 武器や盾には魔法の成功率を落とす隠しパラメータがあるなんて 全く思わなかった。 また、鎧や兜に回避率を落とす効果があることには気づかなかった。 確かに今にして思えば、「魔法使いが後列から弓で好き放題攻撃」 という有利なことは許されるべきでなく、 何らかのペナルティは必要だろう。 また、鋼鉄の鎧と剣で固めた魔法使いがいるのも望ましくない。 普通のゲームはそれを「装備できない」という制約で実現するが、 このゲームはやれることは全員平等なので、利益と不利益で そのように誘導するしかないわけである。
. なお、単純にFF2に関して言えば、ゴリ押しを可能にするバグ、 特定の武器が異常なほど強いバグ、その他両手両足の指の数にも余るバグ、 という具合にバグが多すぎるのが問題で、デザイン上の問題も 霞むレベルである。とりわけ、「たたかう」を選んでからキャンセル、 もう一度「たたかう」を選べば2度分の熟練度がもらえる、 というバグは最悪と言っていい。2度と言わず100度でも良く、 やろうと思えば15回の戦闘でスキルを最大である16まで上げられる。 これがなければもっと工夫する気にもなっただろうが、 これがあるせいで工夫しなくてもゴリ押しできてしまうのである。
. さて、数々のバグが修正されたFF2があったと仮定する。 ついでに諸々今風にしてつまらんところでストレスがかからないようにしたとしよう。 そうしたとして、遊ぶ人の何割がこのゲームの主旨を理解して 工夫しながら遊んでくれるだろうか。 たぶん難しい。 「魔法が弱い」「敵からは逃げられない」といったことが常識になっているが、 そう感じている人はこのゲームを普通のロープレのやり方のまま工夫をせずに やっていると言える。 しかし、そんなこと気づかんよ普通。
. 結論から言えばこのゲームは避けるゲームだ。攻撃は受けてはならない。避けるのだ。 それを根本に据えるだけで別のゲームになり、ゴリ押しなど不要になる。 開始直後、キャラは装備を剥ぐと14%程度の回避力がある。 相手に攻撃された時にダメージを食う率が86%、ということではない。 攻撃を当てる方にも確率がある。それが70%であれば、 70%の確率でまず当たり、それを14%の確率で避けることになるように思える。 ダメージを食う率は60.2%だ。
. 盾を装備すると盾のレベル×盾の回避力だけ回避力が上がったり、 ということもあって、回避力は中盤には50%くらいにはできる。 しかし、50%になった程度では、それだけでは意味がない。 70%が35%になってもまだ当たる。 これは単に、計算方法が違っていたからだ。 実際には、回避に回数があり、さらに回避の判定が攻撃個々について 行われない。
. いずれ回避のレベルが2になったとする。いつなるかはわからないが、攻撃を 受けまくっているとレベルが上がる時がくる。 すると、回避判定を2度行える。 さらに、攻撃の判定と回避の判定はバラバラに行われる。 敵が2回の攻撃を行い、70%だとする。70%で当たりとなる判定が2度行われ、 2回とも当たる確率は50%、1回当たる確率が40%、当たらない確率が10%くらいだ。 次に回避側を2度行う。回避率が50%であれば、 2回の判定中2回成功する確率が25%、 1回成功する確率は50%、成功しない確率が25%だ。 この状況で、実際何回ダメージを食うのだろうか? 50%の確率で2回食らうが、うち25%は回避できる。37.5%。 40%の確率で1回食らい、うち75%は回避できる。30%。 計、67.5%の確率で全くダメージを受けない。 回避率の恐ろしさはそこだ。これで回避レベルが3になれば、 ダメージを食らう確率は劇的に下がる。
. FF2は、攻撃が当たった時の追加効果が凄まじい。ダメージが0でも、 毒、麻痺、盲目、小人、蛙、体力吸収、呪い、等々がものすごい確率でついてくる。 いくら防御してダメージを軽減しても、これらが激しすぎてどうにもならない。 FF2では最大HPは容易に上げられる(わざとダメージを食えばHPが上がる)ので、 打撃に耐えることはさして難しくないが、この追加効果は如何ともし難い。 しかも、最大HPを容易に上げられる一方で、 回復魔法の効果はさして伸びない。HPが大きいほど回復が不利になるとすら言える。 これらの事実が差し示すのは、これが避けるゲームだということなのである。 序盤では気づけなくても、中盤くらいには気づいてほしいというのが おそらくは製作者の意図だったのだろう。
. たぶん見せ方の問題だ。 装備変更画面とステータス画面が別で行き来が面倒なため、 強い鎧を装備したことで回避力が下がっても気がつきにくい。 避けずに受けるか、受けずに避けるかで葛藤がある、 ということだけは何らかの形で伝えるべきだった。 そのためには、その選択が何を犠牲にするのかがわかりやすくないといけない。 高い金を出していい鎧を買って防御力が上がっていれば、 まさかそれが命取りになるなんて思わんだろう。同じ画面に出ていない状態では絶対に無理だ。 これは重い剣についても同じことが言える。 今の解像度と使える文字種で作り直せば、 画面表示を再構成するだけで相当にマシになるだろう。
. 魔法が弱い問題について。実は魔法はそんなには弱くない。 弱いのは、鎧を着て重い武器を持っているからだ。 魔法使いっぽい格好をしていれば、それなりな力は発揮するのだが、 「魔法成功率補正」とでも言うべき兵器パラメータが隠されており、 これが攻撃魔法の威力にも悪影響を与える。 「そこはロープレの常識でわかれよ」ということなのだろうが、 そう簡単に行くはずもない。 ただ、それでも弱いのはダメージの問題以前に成長システムに問題がある。 攻撃魔法を使っていると「知性」が上がるが、この時に「体力」 が落ちることが結構ある。「知性」は魔法の命中率とダメージに影響するので、 知性を上げまくれば魔法は強くなる。これは誰でもやればわかる。 しかし、体力がどんどん落ちていき、それが許容できなくなる。 体力は最大HPが上がる時の上がり幅であり、 これが1とかになるともう最大HPが上げられなくなる。 これは致命傷で、続けられない。たまにほどよく打撃を受けさせて 体力の低下を補わねばならず、そんな面倒なことはやっていられない。 また、もちろんのこと知性を上げずに魔法を使えば弱いわけで、 魔法は弱くて使えない、ということになる。 下がるのが体力でなく力だったならばこの問題はなかっただろう。 魔法使いと戦士を両立させにくくするならその方が単純だったはずだが、 なぜ体力にしたのだろう。
. あと、魔法が弱いと言われるのには、おそらく例のバグ技で スキルを上げまくった剣や斧と比べているから、というのがありそうな気がする。 「たたかう」はキャンセルしやすいが、魔法まで選んでからキャンセルは時間がかかる。 スキルは圧倒的に剣や斧が上げやすい。そしてアホみたいに上げた斧や剣の威力と 魔法を比べればそりゃ不利だ。まして上げたのが「素手」であれば、 レベルを上げるだけで攻撃回数のみならず攻撃力まで上がるので 差はさらに開く。ゲーム開始後1時間で3000超えのダメージを叩き出すこともできる、 というのが素手だ。魔法は数十時間かけてパラメータを上げても たかだか2000がいいところである。
. この素手の強さは、盾を使って避けることを選ばない理由にもなっているかもしれない。 盾を使うと素手の攻撃力はガタ落ちする。どうも両手に物を持つと攻撃力が落ちる仕様のようで、 例えば二刀流にすると攻撃力はむしろ落ちる。盾も同じ仕組みのようだ。 この盾を使うことの攻撃力へのデメリットは盾を使うことを躊躇するのに十分な理由になる。 多少打撃を食っても一撃で倒せる確率を上げたくなるのが人情だ。 実際盾を使っているとボス戦などで火力が不足することは多い。
. 3人目は男だそうだ。先天的な異常もなさそうとのこと。
. 2DKでいつまでいられるかなあ。 まあ必要になれば引っ越すが。
. 0時ちょいの体調。頭痛がひどいが、37度前半。 夕方は38.2くらいあって、仕事してたらしんどくなったので一旦帰ったりした。
. 7/1はそんな感じで、解表をやったのだが、 完全には下げられなかった。37度台まで落として爽快感もあったが、 やり切った感じはない。
. 7/2木曜日。会議もあるし、4日休むと有給が痛い。 それにそこそこ動ける。そういうわけで耳鼻科に行ってから出社することにした。 オタマを幼稚園に送った後、 前オタマが行っていい感じだった耳鼻科に行ったのだが、学会休み。 やむをえずいつもの所に行った。 そしてやっぱり後悔した。 こっちが病状把握のために症状を並べたら、 それに一対一で薬を出してくる。 痰にムコソルバン、鼻づまりにキプレス、頭痛発熱にカロナール、 副鼻腔細菌感染にメイアクト(抗生物質)、消炎にトランサミン。 いや、そんなにいらないっす、とかそういう口を差し挟む隙がなかった。 こちらが一言も言わないまま「じゃあ終わりで」となる。 こういう時に流れを変えるのも体力を使うのでそのまま退いた。
. いつもの薬局が閉まっていたので、最近処方箋を取り始めた マツキヨを試してみることにした。 薬代が2000円に。全部ジェネリックでと言ったのに、なんでこんなに高いんだ。 犯人はキプレス。ジェネリックがない上に1日量220円もしやがる。 保険で3割だから66円だが、14日もあるとこれだけで1000円近くなる。 しかも鼻づまり用だ。一番どうでもいい症状である。
. マツキヨを出たあたりで体温を測ってみた。39度だった。 病院行ったり薬局行ったりで熱が上がったらようだ。 この日も朝は37度台だったはずである。 とりあえず昼の薬は全部飲んでみることにし、 「38.5度以上あるなら」と条件があるカロナールも飲んでみた。
. その後は会議だったのだが、じゃんじゃん汗が出て暑くなり、 結局Tシャツになってしまった。 それまでTシャツ、シャツ、フリースの3枚を着ており、 脚にはモモヒキもあったのである。 この恐ろしい切れ味はカロナールによるものだろう。 確かに楽なのだが、本当にそれでいいのかと思った。 カロナールは封印しよう。 抗生物質のみ飲むことにした。 漢方は辛夷清肺湯を続ける。 煎じ方は5分で一旦取り出す方法に戻した。 鼻の通り方が良くなった気がする。
. 3日は弟が東京のクリニック2箇所を回る日。同行した。 雨だったので体力が削がれるが仕方ない。
. CTを持ってきていて、最初からあった膵臓横リンパが縮小していることが 示されていた。肝転移も小さくなっていたようだ。 くそうなぜデータがないんだ。 一般家庭にはあの光る壁はないんだぞ。
. 最初のクリニックは採血で終わり。
. 次は漢方。皮膚は潤っているとのこと。何やら炎症していたり、 固くなって割けていたり、それが何なのかがわからない。 それより、姿勢が悪くて動かないせいだろうが、とにかく凝りがひどいということで 整体をやってもらった。動きが良くなったので今日は良しとするが、 どうにか地元でやってもらえる所を探す必要がある。 そしてさらには、動きの質を良くする努力をしないとダメだ。 それが全身状態に大きなマイナスになっていることがよくわかった。 姿勢悪くて動かなけりゃ、そりゃ疲れるんだよ。 前からわかっていたが、一番直しにくいのがそこなので今までは 手をつけずにいたのである。
. 弟の整体の間漢方医のお話をいろいろ聞いた。 それで思ったことがある。
. 漢方のほとんどは今はエキスになった。 それ自体は悪いことではない。 煎じ薬には欠点が多すぎて普及は望めないからだ。 時間を食う。知識と訓練を要する。まずい。持ち運べない。
. しかし、漢方はたぶん煎じをやらないと理解できない。 だから訓練のためには煎じは必須だ。 それぞれの生薬の薬効がわからなければ、何を足したり引いたりすべきか がわからない。一種類だけ煮て自分で飲んでみる、 という実験をしないとわからないことはたくさんあるだろう。 それに、自分で煮てみないと、 どういう煮方をすると効果が失せるのかがわからない。 これらはエキスでやるにしても必要な知識だ。 エキスは足すことしかできず、余計なものまでついてくる。 その余計なものが全体の薬効に影響を与えないかは個々の生薬の効果と、 さまざまな方剤の知識がないと推測できない。 加熱による効果の変化がわからないと、 エキス化で何が失われているかがわからない。
. さてこういう状況で、マジ漢方医はどうやって技術を継承し、 さらには発展させていけるのだろうか? まず若手の医者をこの道に引きずり込んで煎じからやらせる必要が絶対にある。 しかしそれには、その医師にとってメリットがあり、リスクが許容できないといけない。 煎じをやるには訓練がいるが、そもそもそんな学校はない。 師匠についてなんぼだが、時間が割けるのか。 また、開業している先生が煎じを始めるとすると、 初期コストが高くなる。そして、保険ではやれないので自由診療になり、 その高額な薬代を払ってくれる客を探さねばならない。 採算は取れるのか。 採算が取れることが十分に見えた上で、 初期コストを許容できる形に抑えなくては、 この道に入る医者を増やすことはできないだろう。
. 薬にはエキスと煎じだけでなく、丸薬もある。 これは携帯性、保存性、といった所では エキスにさほど劣らず、 味を完全になくせるため飲みやすさでは煎じどころかエキスにも勝りうる。 生薬の粉をそのまま固めるので、エキスにつきまとう効果の問題は発生しにくい。 一緒に煮て化学変化させないとダメなケースもあるかもしれないが、 煮ないで飲んでも効くことはわかっているっぽい感じだったので、 たぶんそこはさほど問題にならないのだろう。 また、エキスと異なりカスタマイズ性も丸薬にはある。 生薬単体の丸薬を作れるので、ほどよくブレンドすれば良い。
. この丸薬は商業的には大きな武器になる。欠点はコスト高だが、 たぶん小規模で十分に工業化されていないから高いだけのことだろう。 製造プロセス上の研究開発がそこそこになされ、規模が増せば、 使う生薬量自体が煎じより少なくて済むために、 かえって低コストになる可能性すらある。 なにせ材料が農作物だからな。 それに、値段の問題は値段を問題としない客を選ぶことで解決できる。 金の価値と、時間や健康の価値の比率は人によっていろいろなのであって、 丸薬のコストを払ってでも病気を治したい人はいるはずである。 そういうわけで、丸薬を主力商品として採算性の問題がないことを 医師にアピールできれば、医師集めがやりやすくなる可能性はあるのではないか。 また、どのレベルで漢方をやるかに関しても、 選択肢が増える。マジ生薬をストックして煎じをやるのは大変だが、 すでに製造されている単体生薬丸薬をブレンドするだけならオーケー、 という医師もいるかもしれない。
. 要するに、それがもうかるならば、後継者集めに苦労することは減るし、 維持どころか発展も望める、ということだ。
. もっとも、最初にやらないといけないのは、 「漢方効くんですよ」ということを客にはっきりインパクトのある形で 示すことだろうな。西洋医学みたいにエビデンス相撲をやっても分は悪いから、 もっと商売の視点でやらないとダメだろう。それも中小企業とか商店とかのレベルで。
. 理論の問題もあるな。煮てナンボな印象の強い状況で 煮ないで飲むなんて言ったら「古典に書いてないんだからエビデンスを出せ」 みたいな祭になりかねない。 生薬をバラバラに煮て混ぜて飲んだら効かなかった、 みたいな論文はあるから、それがウソでないならそういう例は実際に あるんだろう。 圧倒的説得力をもって、 「いや、でも、効いてるじゃん」と言えないとイカンだろう。
. 漢方を発展させようとするなら事業としても発展させないと難しい気がする。 農業でも工芸でも芸能でも同じだ。
. 6/29にものすごい風邪を引いた。 いまだかつてないほど喉が痛い。もちろん鼻の奥も痛いし、 耳の方まで鈍痛がある。あからさまに副鼻腔炎だ。 熱も38.8度。これだけなら消炎解熱でおしまいなのだが、 厄介なことに寒気がひどい。 漢方では寒気がある時の薬とないときの薬は違うのだ。 喉や鼻の奥に炎症があって鼻水が黄色く濃い時には 寒気がしない、ということになっているように見える。 混ざった時にどうすればいいのかは簡単な本には書かれていない。
. 手にあまるので病院に行くことも考えたが、 とにかくしんどい。病院まで行って待つ羽目になるのはごめんだ。 そこで、自力で少しでも病状を改善してから行くことにした。
. 初日6/29の選択は辛夷清肺湯に忍冬10g。 とにかく鼻の奥の膿を出して体内の細菌数を減らし、 炎症を抑えねばどうにもならない。熱も辛いが、喉の痛みが辛すぎる。 全く喋る気になれないレベルだった。 寒気があるので葛根湯加辛夷川キュウという選択肢もあるし、 発熱強度を考えれば麻黄湯だっていいのだろうが、 麻黄に桂枝は炎症を悪化させるらしいし、 派手に汗をかいて脱水するのは恐ろしい。 ただでも尿が少なくて真っ黄色なのだ。 辛夷清肺湯は潤す方向の消炎剤で構成されているので、 まずはそこからとした。忍冬は化膿性炎症に効くらしいから足した。 銀座の先生も辛夷清肺湯に化膿性炎症に効く生薬を足して丸薬を作っていたと 書いていたし、たぶん似たような感じだろう。
. 6/30朝。体温は37.6まで下がった。喉と鼻の奥の炎症もほぼ引いた。 しかし、体の重だるさと頭痛っぽさは改善していない。 それに、副鼻腔炎の証拠である「匂いがない。味がない」 状況は全く治っていなかった。膿がまだ居座っているのは明白で、 まだ十分に細菌数を削れていないということだ。 咳も出る。この咳は鼻の奥から喉に濃い鼻汁が落ちてくることによるものだ。 気道にも侵入するらしく、排出しようとして咳がでる。 あるいは肺も炎症を起こしていたかもしれない。
. さて、そんなわけで不穏ではあったのだが、症状の改善が著しかったので オタマの弁当を作ったりした。 さらに、ひつじこ両親の家の件で建築家の事務所に行って、 電気関係の説明を受けたりもした。 テレビの線を一箇所たしてほしい、というくらいだ。 敢えて白熱灯を使うところが数箇所あって、 取り替えと熱の懸念を伝えたが、 パッと見LEDと区別がつかなくても、リラックス度が 変わってくると思う、とのお話だったので、白熱灯で良いと伝えた。 どれもE17なので、問題になったら自前でLED電球を買ってくれば済む。
. そんな話をしていたら、明らかに体調が悪化してきた。 しかし話している間は自分でも気づかないのが不思議なものだ。 帰ってきたら40.1度あった。こりゃいかんと寝る。 さて、薬はすでに辛夷清肺湯を煮てあったわけだが、 この時点で病院に行く選択肢はあった。 今にして思えば行けばよかったのだろう。 しかし、なにせしんどかったので出歩いて待つのは嫌だった。 寝てからにしよう、と思ったわけである。
. さて、寝ていても熱は下がらなかった。 漢方は解熱効果は弱い。そもそも、寒気がある状態で解熱すると逆効果なのであって、 寒気があるなら温めねばならない。 寒気というのは、 「今回の敵はこれくらいの強さなので、何度まで体温を上げて叩きます」 と体の中枢が決めてから、「まだ温度足りないよ、温めて」 と指令を出しているものと解釈できる。 なので、寒気がなくなるまで温めねばならない。 しかし、この日の時点ではまだ脱水傾向は治っておらず、 あまり派手に発汗したくもなかった。 なので布団かぶりもおっかなびっくりで、 寒気がある間は顔ごと布団の中に入り、 汗が出てきたら手だけ出したり、顔を出したりしつつ調整した。 汗が出た時には温度は下がっていて、8度台だったりもする。 しかしそれで顔を出しているとまた寒気がして40度近くまで 上がってきたりするわけだ。 これはまずいなと思った。とにかく湯を多量に飲んで脱水を防ごうとしたが、 今度は下痢をした。まあこの際下痢はむしろ歓迎すべきだろう。
. とにかく、6/30日はしんどかった。朝動きすぎたのが第一の敗因。 第二の敗因は薬をスイッチしなかったことだ。 病院に行かなかったのが最大の失敗といえばそうかもしれん。
. 7/1。朝は37.6度だったが、当然のように信用できない。 喉、鼻の奥の炎症症状は落ち着いていて問題のないレベルだが、 匂いも味も戻っていない。重だるさ、顔の内部のジンジン感なども変わっていない。 きっかけがあればここから菌が飛び出して暴れるのだろう。 6/30朝の状態から進歩していない可能性すらある。 油断できない。水曜なのでオタマの弁当はなかったが、 お茶は沸かし、いろいろあってオタマの見送りは私が行った。 そして、その後はひつじこが助産院の定期健診に出かけて行った。 なにせ雨なのでシノンは置いてだ。 シノンはひつじこから離れるのに慣れていないので、 当然不機嫌になる。結局外を散歩したり、よくわからんyoutubeを一緒に 見たりしてどうにか過ごした。8時50分から11時10分までの時間だ。 健康なら屁でもないが、この体調では少々きつい。 ここで無理をすれば6/30の二の舞になるからだ。 どうにか夜には一度出社したいと思っていたのもある。
. 13時ごろ、薬を変えることにした。発汗解表で行こう。 寒気が引かない以上、これは傷寒だ。炎症はもうほぼほぼ退いたのだし、 遠慮はいらない。脱水は怖いが、発汗の程度を調整して乗り切ろう。 というわけで、葛根湯加辛夷川キュウ。熱が40度だったら 麻黄湯で行ったかもしれないが、まだ38度台だったのでマイルドに行くことにした。 飲む量を加減しやすいように水の量を増やして800mlとしている。 150ml一回でもじんわりと温まったが、まだ弱いので30分後にもう一度。 汗が出た。ここだ、ということで、布団に入った。 30日と違って、布団に顔まで埋める必要もなく、体が十分に発熱してくれている。 顔を出したままで寒気がない状態を保てるなんて夢のようだ。 やはり昨日やるべきだった。
. 汗で気持ち悪いのを我慢して布団にうずくまっているうちに どうも寝ていたらしい。30日は昼間一睡もできなかったので、大きな違いだ。 気がついたら16時くらいだった。 そしてその瞬間、異常なほどスッキリした感覚があった。 体温はさして下がっておらず38.6度もあるのだが、妙なスッキリ感がある。 頭痛はまだあるが、重だるさはない。鼻の通りも良い。片鼻の通りは完全で、 もう片方も水気の多い鼻水があるだけだ。 ただ、胃に不快感。麻黄の副作用か、飯を食っていないからか。 まあ麻黄だろう。これは仕方ない。
. 鍋にまだ葛根湯が半分以上残っているし、もう一回やることにした。 ひつじこがシノンとオタマを連れて皮膚科に行ってくれたので 集中できる。できれば眠りたかったが眠れなかった。 1820ごろひつじこが帰ってきたので布団かぶり中止。 熱は38.0度で、頭痛も軽い。まだ匂いがないし、頭痛も残っているので もう一回やりたいところだが、 口の中がねばい。脱水気味だ。 それに、Tシャツの替えがない。 洗濯機回してからだな。 Tシャツは4枚しかないのだ。
. 服を入れる場所がないので、基本最小限にしている。 しかし、靴は思い切ってビブラムのEL−Xを2足買った。 交互に履くことで寿命が飛躍的に延びるというのが本当かを試す。
. 生薬単位運用ができても、麻黄は非売品だ。買えるところもあるが、 使用頻度を考えるとそこまですることもない。 麻黄湯をおいておいて、必要に応じて、芍薬、生姜、大棗 あたりを足せばいいのだろう。石膏、桔梗、川キュウ、大黄、辛夷 あたりがあればほぼほぼ完璧だ。